砂防堰堤の工事が進められている地区で説明を受ける町職員ら(龍郷町大勝地内)
県大島支庁は13日、豪雨や土砂災害の危険が高まる季節に備え、工事の進み具合や安全を確認する「県下一斉防災点検」を実施した。約40人が参加。今年度は、奄美市名瀬芦花部の砂防事業、龍郷町の河川・砂防事業の3か所を点検した。自治体の首長や防災担当者らも参加、整備の進ちょく状況などを確認した。
点検は、毎年5月の第4週(県民防災週間)を中心に、梅雨や台風シーズンを前に実施している。重要防災施設や危険箇所を点検し、安全性を確認・強化することで豪雨・土砂災害に備える。
龍郷町の大美川は、2010年から2年連続の豪雨で河川が氾らん、甚大な被害が発生した。県は16年から、総事業費約24億円を掛けた総合流域防災事業(河川工事)に着手した。
国道58号沿いに大型商業施設がある大勝地区では現在、大美川の川幅を広げ堤防をかさ上げする工事(砂防事業)を行っている。3㌔区間の約1㌔が整備済みで、進ちょく率は32・1%(4月末時点)。
同町中勝の山あいに位置する第3小川では、下流にある公共施設や人家を守るため、砂防堰堤(えんてい)を整備中。進ちょく率は2・6%。工事が完了すれば、小川の水は集落を迂回(うかい)し、大美川に流れ込むようになるという。
点検では、工事中の豪雨などで異常が発生した場合の連絡網や住民への周知方法、避難誘導体制などの確認も行われた。
支庁建設部の森元幸友部長は「過去の水害を踏まえ必要な事業を進めている。住民は災害に備え、避難方法などを確認しておいてほしい」と話した。
龍郷町の竹田泰典町長は「この2か所は、10年、11年の豪雨で甚大な被害を出した。工事が完了すれば、近隣住民の安心につながる。定住にふさわしい場所になる」と期待した。

