道徳教育 推進教諭対象に研修会

初めて開催された奄美市道徳教育推進教諭等研修会で実践発表する名瀬中学校の橋元瑞季教諭(提供写真)

「ふるさと教育」「心の健康観察」にも
奄美市教委 初の取り組み
名瀬中教諭が実践発表

 小中学校で週1回、年間35時間の授業実施が定められている道徳科。奄美市教育員会は「ふるさと教育」、生徒指導と関連させての「心の健康観察」にもつながるとして推進教諭などを対象にした研修会を13日、奄美川商ホール(第二会議室)で開いた。初の取り組みで実践発表もあった。

 道徳教育を推進する27人の教員らが出席。道徳教育の研修会は大島地区全体が6月に予定されており、これに先駆けることで視点を定めることを目的とした。

 向美芳教育長は開会あいさつで、市が進める道徳教育の役割について▽豊かな自然や伝統文化、人々の温かさに触れる「ふるさと教育」を実際の「生きる力」に変えていくため、道徳的な判断力を育てる▽「心の健康観察」や不登校対策で、一人一人の心の揺れ動きに寄り添い、道徳教育を基盤とした信頼関係を築くことが未然防止へとつながる―などを挙げた。

 実践発表を、独立行政法人教職員支援機構の2025年度道徳教育推進研修を受講した名瀬中学校・橋元瑞季教諭が担当。授業では三つの過程(登場人物の状況や気持ちの理解、価値の多面的・多角的な理解、自分自身の生活への振り返り)を大切にするとして、道徳科の授業だけでなく学級活動、行事など学校生活のさまざまな場面が道徳教育の機会になるとした。

 橋元教諭は発表を振り返り、「どのような目的を持って活動にあたり充実させていくかという意識、教育への向き合い方によって(授業の進め方が)変わっていく。道徳教育は関わる大人が、『子どもたちがよりよく生きるため』という思いを持ち続けることが必要ではないか。推進教諭として周囲へ広め共通認識、共通行動に結びつくことができたら」と語った。

 続いて市教委学校教育課の長岡哲仁・主幹兼指導主事が、市の道徳教育の方向性や生徒指導との関係、推進教諭の役割を説明。この中では道徳教育をさらに充実させていくには「学校全体での組織的な取り組みが重要」として、①考え、議論する道徳の実現②学校教育全体での道徳教育③生徒指導との連携④授業改善の推進――を求めた。

 授業を進めるにあたり「困り感を言葉にする」などテーマにしたグループ協議もあった。