上映を前にした会場には期待感が漂った
熱いステージを展開する森拓斗&根心屋band
ハシケン・フルバンドスタイルのフィナーレに踊る観客も続出
【東京】千代田区のホールでこのほど、唄者やバンドメンバ―による注目の音楽イベント「現代奄美シマ唄音楽祭in東京」が開催された。多彩な出演者らが結集したステージでは、持ち歌の他に、それぞれワイド節が披露された。会場には約320人が訪れ古里の響きを堪能した。
有楽町のライブエンターテイメントホール(アイマショウ)であったイベントは、「ワイド節誕生物語『いぶすき映画祭』銀賞受賞記念コンサート」と銘打たれたもの。映像には奄美観光大使でミュージシャンのハシケンさんが、徳之島の絶景と熱気あふれる闘牛を背景に、講談スタイルで登場する。ハシケンさんは「38年前に出合ったワイド節(作詞・中村民郎、作曲・坪山豊)をカッコいいと思い、あちこちで歌っていました。そのルーツを探すうちに奄美和光園の中村先生につながったのです」。やがて、聴く者を元気にする唄の背景には、ハンセン病とその時代に翻弄(ほんろう)された男性がいた秘話を知る。「それ(ワイド節)を好きな講談スタイルで伝えられることができたら」と出演の経緯を楽屋で語った。
ステージは「奄美シマ唄・唄い踊りそして語りの映画」と「バンド編成による現代奄美唄」の二部構成。17分間の「ワイド節誕生物語」の映像が流れると会場には、波のような拍手が起きた。オープニングは徳之島から参加した、歌手しずくさん。唄者の牧岡奈美さん、森田美咲さんがシマ唄を中心に編成、伊是名の会が華麗に舞った。踊る観客も続出した大興奮のフィナーレは、ハシケン・フルバンドスタイルが飾った。また、スティーヴエトウさん、平田輝さんがサポート。出演者は、それぞれのスタイルでワイド節も披露した。
奄美大島出身・在住のメンバーで構成される、森拓斗&根心屋band(二部出演)のドラマー・武大輔さんの叔母で荒川区在住の村上律子さん(旧姓・武=60代)は2人の友人と観戦。「48年前に誕生したワイド節がいろんなジャンルで歌われ、楽しい時間でした。おいのドラムをたたく姿にもウルっときました」と感激していた。企画・主催した一般社団法人奄美唄ノ島の代表理事・福田郁雄さんは「これからも、いろんな形で奄美を盛り上げていきたいですね」。出演者と観覧者が笑顔を交わすロビーを見ながら、大盛況に胸をなで下ろしていた。

