脱炭素と地域課題解決へ喜界町体制強化

脱炭素と地域課題解決へ喜界町体制強化

日本総研であいさつする隈崎喜界町長
連携協定書を手に記念写真に収まる5者の代表者ら

5者連携へ期待

【東京】喜界町は26日、千代田区で行われた「地域脱炭素ビジョン推進に関する連携協定締結式・記者発表会」に臨んだ。エネルギー関連企業、金融機関のほか、新たに加わった総合情報サービス企業が参加しての会見には多くの報道陣が集まった。

締結式・記者会見は、同区丸の内にある新丸の内ビル15階、㈱日本総合研究所(以下・日本総研)社会価値共創スタジオで開催された。2024年7月17日に喜界町(隈崎悦男町長)は、千代田化工建設㈱(太田光治社長)、㈱三井住友銀行(福留朗裕頭取CEO)、三井住友ファイナンス&リース㈱(橘正喜社長・当時)と「喜界島地域脱炭素ビジョン推進に関する連携協定」を締結。その協定へ新たに日本総研が参画することになったもの。地域脱炭素と地域活性化の両立を目指す調査機関・支援に多角的に取り組んでいる同社が、同協定の主旨と目的に賛同した。 

やや緊張した表情で登壇した隈崎町長は、サンゴ礁・ブルーカーボンなど「世界的にも希有(けう)な地学的要素な島」である一方で、台風の頻発エリアであることから「停電時でも機能するエネルギー自給体制の強化が必要」と喜界島を紹介。ほか、産業の振興・拡張、地域活力も課題に挙げ「5者連携によって、2050年までにゼロカーボンアイランドの実現を目指す」と力説した。

日本総研は、地域が抱える複数の課題を同時に横断的に解決する「コベネフィット」の確保とその活用が今後の鍵を握るとした。例えば、島外へ流出していた化石燃料代の削減額と域内循環度を測ることで、化石燃料に依存する離島の資金流出を抑え経済自立度を高める狙いがある。続いて「『連携協定』を通じて実現したい取り組みとは」と題しパネルディスカッションへ。「電力の安定的な供給が重要」「全国の離島のモデルにしたい」などの意見が交わされた。

隈崎町長は、2年前の連携協定を振り返ったうえで「日本総研が加わったことは心強い。『産官学金』の知見が全てそろった。地域脱炭素と地域活性化を両立させる複次的効果を創出し、持続可能な離島インフラモデルの構築をさらに加速させることを目指したい」と期待を込め、決意を表明。また、2050年までとした「ゼロカーボン」の目標を「取り組みを町民に理解してもらい、少しでも早めていきたい」との考えも示した。