リサイクル施設火災による被害額が約17億5300万円と試算された徳之島愛ランドクリーンセンター=5日、伊仙町目手久。
【徳之島】徳之島愛ランド広域連合(伊田正則連合長)が管理運営するごみ焼却施設「徳之島愛ランドクリーンセンター」(伊仙町目手久)で昨年12月に発生したリサイクル施設火災について、焼損した設備機器の被害額が約17億5300万円に上ることが分かった。復旧工事の設計期間を含めると、施設の完全復旧にはさらに約2年、計3年を要する見通しだ。
火災は昨年12月26日午後2時半頃、鉄筋コンクリート造り4階建ての同センター3階にある不燃物処理・リサイクル施設で発生した。火災報知器に気付いた作業員の119番通報で消防が出動し、約2時間後に消し止めた。
施設内では、不燃ごみを破砕・搬送するゴム製ベルトコンベアーなどが激しく焼損し、約113平方㍍を焼いた。当時、施設内には約30人の作業員がいたが全員が避難し、けが人はなかった。
警察や消防は出火原因の特定には至っていないものの、不燃ごみ袋に混入した充電式小型家電などに内蔵されたリチウムイオン電池が、破砕工程で発火した可能性が高いとみている。
広域連合事務局が専門業者に依頼していた調査によると、焼損機器のみの復旧工事費は「約17億5300万円」と試算された。焼損した設備や機器については共済保険でほぼ全額補償される見込みだが、保険金支払いまでの間は、構成自治体である徳之島町、天城町、伊仙町の3町による一時的な財政負担が必要となる。
一方、再発防止に向けた施設機能の強化費用は保険の対象外となる。外階段や防火扉の設置、監視カメラや各種センサーの高度化など、初動対応や防災機能の強化を図る計画で、その費用は広域連合側の負担となる見込みだ。
また、復旧に向けては設計から発注までに約1年、工事にもさらに約1年を要すると予想。火災発生から復旧、本格稼働まで計3年を要するとみられる。
火災を受け、広域連合はごみ分別の見直しを進めている。今年1月から従来の「不燃ごみ」を11品目に細分化する新たな分別方法の周知を開始。使用済み充電式小型家電製品などについては、同センターや島内3町役場への無料持ち込みを呼び掛けており、10月からの本格運用を目指している。
同連合の原根滝二事務局長は「復旧まで不燃ごみの処理が手作業となるほか、外部委託処理費として年間約500万円が必要」と説明。その上で、「基本的な可燃ごみ、資源ごみ、不燃ごみ(11品目)の分別を徹底してほしい。小さな(リチウムイオン)電池1個の混入が、これほど大きな被害につながることを理解していただきたい」と住民に協力を求めた。

