歌謡選手権

会場から割れんばかりの拍手を浴びた富田航河君(7日、奄美市名瀬の奄美川商ホール)

 

 

 

初出場小学生が観衆魅了
衝撃のボーイソプラノ
最優秀賞は初の該当者なし

 

 

 

 新人歌手発掘の場となっている「第20回奄美歌謡選手権大会」が7日、奄美市名瀬の奄美川商ホール(文化センター)であった。約650人が入場。各地の予選を勝ち抜いた32人が個性豊かな歌唱を披露した。大会に初出場した小学生は、独特のボーイソプラノで観衆を魅了、この日一番の盛り上がりとなった。最優秀賞は、大会史上初めて該当者なしとなった。

 同選手権大会は、同市の㈱セントラル楽器が2005年に立ち上げた奄美歌謡の登竜門。最優秀賞の受賞者は、同楽器でCDを制作・販売できる権利を手にする。若い人に門戸を広げようと、奄美歌謡だけではなく、奄美出身者が歌う曲での出場もできるため10代、20代の参加者も増えている。

 ステージは、大司千草さん=同市名瀬=の「ひかる・かいがら」で開幕。大司さんは、海と白い波を連想させる鮮やかなブルーのドレス姿で、旅立つ人への愛情をしっとりと歌い上げ奨励賞を受賞した。

 若手の台頭が目立つ今大会を象徴する場面もあった。序盤に登場し、「はたおり娘」を熱唱した富田航河(こうが)君(12)=喜界島・早町小6年=は、登場から割れんばかりの拍手を浴びた。

 変声期前のボーイソプラノが会場に響くと、観客からどよめきが起こる。神秘的で透明感のある歌声は大人たちを魅了、この日一番の盛り上がりとなった。

 奨励賞を受賞した富田君の伯父は、〝歌うお坊さん〟として知られる南条かつみさん。憧れがあって歌を始めたといい、「たくさん練習した。声の伸びも良かったと思う。もっとうまくなって、祖父母を喜ばせたい」とはにかむように笑った。

 刺激を受けたベテラン勢も奮起。最優秀賞を目指し連続出場してきた岡山光徳さん=龍郷町=は、ここ一番の歌唱を披露。歌い込んだ「思い出の三太郎峠」で喝采を浴びた。

 審査の結果、「とび抜けた人がいなかった」(審査員)との理由で、最優秀賞の該当者はなく、レジェンド部門の優秀賞に2人が選ばれた。

 入賞者は次の通り。(敬称略)

 【アダルト(60歳未満)】優秀賞=大司千草▽奨励賞=富田航河【レジェンド(60歳以上)】優秀賞=岡山光徳、盛淳一(名瀬)▽奨励賞=山田秀美(瀬戸内)