天城町当部 「あがりまた祭り」にぎわう

昔の遊び体験や「ソーメン流し」試食会など交流イベントで、「クロウサギの里・当部」に子どもたちの歓声が響いた=21日、天城町当部

クロウサギの里に子どもたちの歓声響く
昔遊びや郷土料理

 【徳之島】天城町当部の名物、湧水池「東又泉(あがりまたいじゅん)」前の広場で21日、第8回「あがりまた祭り」があり、地元住民や家族連れ約200人が参加。世界自然遺産エリアに連なる山林に抱かれ、国の特別天然記念物アマミノクロウサギが民家の庭先にも出没。かつて「陸の孤島」とも呼ばれた典型的な過疎集落だったが、今年も子どもたちの歓声に包まれた。

 この祭りは天城町教育文化の町推進の南部地区推進協議会(原達治会長)が主催、当部集落(武田久夫区長)との共催で開いている夏休み交流イベント。郷土料理の振る舞いや昔懐かしい手作りおもちゃ体験などを通じ、参加者たちは地域の魅力を再確認した。

 晴天に恵まれた会場では、子どもたちが青竹の水鉄砲やツワブキの葉で作る帽子、アダンの葉の風車などに挑戦した。賞品付きの水鉄砲射的大会や箸を使った大豆運び競争にも歓声が上がった。

 休憩時間には、集落の女性部員ら手作りのドーナツを提供。昼食では、かつての〝ごちそう〟とされた塩漬け豚肉「シューツケウァーシ」と卵おにぎりの試食会も。人気の青竹を約10㍍連ねた「ソーメン流し」も昨年から復活し、子どもたちに人気だった。

 瀬滝から家族で参加した佐々木めぐみさん(36)は「2年ぶりの参加。地域の人と触れ合えるのがうれしい。子どもも水鉄砲に夢中でとても楽しそうだった。来年もぜひ来たい」と笑顔で話した。

 当部集落(約27世帯・約50人)は、町による空き家の再整備「茶処・あがりまた」の運営委託、定住促進策が進み、近年は子どもの転入も増加。武田区長(79)は「山歩きもいいが、昔ながらの遊びを楽しみたいとの声も多い。限界集落と呼ばれたが、町の公営住宅の建設や空き家改造貸し出しなど定住促進もあって、にぎわいを取り戻しつつある」と語った。