貯水率は100%を下回っているが、現在のところ農業用水供給に支障がない須野ダム

サトウキビほ場に設置されている散水用のスプリンクラー
サトウキビ農業が盛んな奄美市笠利町の東海岸側では、畑地かんがい事業により夏場の降雨が少ない時期もほ場に、須野ダムからの農業用水が供給されている。受益地区は大笠利地区から節田地区まで拡大。ダムの貯水量は90%台だが供給に問題はなく、7~9月は「ローテーション散水」により有効に活用していく。
気象庁の観測によると、奄美市笠利の降水量は梅雨時期の6月は94・0㍉と100㍉に達しなかったが、7月は302・5㍉まで雨量が増えた。8月に入り晴天が続いていることもあり日ごとの雨量は10日までゼロが続き、雨量を記録した日も11日2・0㍉、12日0・5㍉、16日0・5㍉、17日1・5㍉と少ない。
少雨が続くとサトウキビの生育に影響する。畑かん事業により整備された須野ダム(有効貯水量95万㌧)からパイプラインを通して各ほ場に水が供給されており、設置されたスプリンクラーから散水が行われている。同ダムを管理する市土地改良区によると、貯水量は93%(18日現在)で供給に支障がない状況。地域や夜間など偏りがあるものの、定期的な降雨があるという。
ただし夏場の3か月間はローテーション散水を実施。約340㌶の受益面積をブロックごとに分け、週1回ずつ輪番制(月曜日は〇〇地区など散水できる地区を曜日で指定し持ち回り)で散水。散水できる時間帯(午前6時~午後9時)や量(10㌃あたり)も決めている。
散水のためのスプリンクラー設置は笠利東部1期地区で進められ、大笠利~用集落間終了後は節田地区(節田・土浜・平集落内)に設置された。節田地区の受益面積は約50㌶となっている。
サトウキビの生育状況は同町にある富国製糖がまとめている。毎月1回の調査のうち最新の今月1日調査では、夏植え、春植え、株出しの3作平均で、茎長が前期(165・1㌢)比6・9㌢増、茎数は同(91・8本)比1・5本減でおおむね例年並みという。同製糖は「報告するようなロール現象はなく、生育は順調」としている。8月に入り降雨が少ない状況が続いているが、畑かん整備地区については農業用水の活用が図られそうだ。

