「県への要望など検討」

「県への要望など検討」
与論町の田畑町長 他の首長とも協議へ
セグロ危機

 ニガウリやカボチャなど主にウリ類植物等に寄生し食害する重要害虫セグロウリミバエは、奄美群島では移動規制の「緊急防除」が行われている沖縄に近い、与論町でトラップ(わな)による誘殺数が最多となっている。農林水産省植物防疫所など関係機関は同町で防除に注力した取り組みを進めているが、同町の田畑克夫町長は群島内の他首長とも協議しながら県への要望など検討していく方針だ。

 25日の奄美新聞の取材に対し、田畑町長は「奄美群島で最初に確認されたのは伊仙町(今年3月17日)だったが、4月(28日に最初の1匹)の確認以降、誘殺数が増加しており心配な状況」との認識を示した。

 与論、沖永良部島を中心とした雄成虫の誘殺から、奄美大島(奄美市、宇検村、龍郷町)、さらに徳之島では新たに徳之島町と誘殺確認地域が拡大している。田畑町長は「(広範囲にわたる農作物への影響の深刻さから)この問題は与論や沖永良部だけでなく、奄美群島全体で考えなければならない問題。28日には鹿児島市で会合が予定されている。奄美の首長も参加することから、皆さんの意見を聞いて県への要望(不妊虫放飼に向けた増殖体制など)を検討していきたい」と語った。

 関係機関は防除では寄主植物の除去やベイト剤(ミバエの好む餌と殺虫剤を混合した薬剤)、薬剤を染み込ませた簡易誘殺資材による防除のほか、幼虫が確認される傾向にある家庭菜園でのウリ類野菜など寄主植物の栽培自粛を呼び掛けている。この家庭菜園について田畑町長は「トウガンやインゲン、カボチャなど主に自給用として栽培しており、薬剤散布を行わない無農薬がほとんど。不要な果実についてはそのまま放置せず、適切な処分を繰り返し呼び掛けており今後も続けていきたい」としている。

 なお、植防は週まとめでセグロウリミバエの今年度(4月以降)鹿児島県での誘殺状況を公表しており、今月18日現在(13~18日)を更新。奄美群島7市町村(伊仙は3月のため含まれず)の計は182匹で、うち与論が最多の111匹となり全体の60・99%と6割を占めている。