矢吹さん二拠点居住を語る

参加者との質疑に笑顔で応じる矢吹飛鳥さん(30日、奄美図書館)

 

 

 

「好きな場所で暮らし働く」
ならでは学舎 「ふるさと住民登録制度」解説

 

 

 2025年度あまみならでは学舎(奄美図書館生涯学習講座)第3回「多様なライフスタイルを可能にする二拠点居住とは?」が30日、県立奄美図書館であった。約30人が参加。20年から奄美大島に拠点を移し、神奈川県鎌倉市と行き来しながら生活している合同会社KAZAMI代表の矢吹飛鳥さん(43)が、二拠点居住のメリット・デメリットを講話。政府が6月に創設を発表した「ふるさと住民登録制度」が島にもたらす効果を解説した。

 二拠点居住は、都市と地方など異なる地域に生活拠点(住居)を構え、両地域を行き来しながら仕事と生活を両立するライフスタイル。

 神奈川県横浜市生まれの矢吹さんは、首都圏での動画マーケティング企業勤務を経て20年に奄美大島に移住。23年に起業し、奄美市でコワーキングスペースの運営を行いながら、二拠点で複数の仕事を掛け持ちする働き方(パラレルワーカ―)を続けている。

 加計呂麻島を気に入り10年頃から何度も来島。「好きな場所で暮らしたい」という思いと「好きな場所に仕事を作りたい」気持ちを両立させたのが二拠点居住だという。

 矢吹さんは現在の生活を、「地方の豊かさと都市の利便性を融合したウェルビーイング(社会的に満たされた)な状態」と表現した。

 石破茂首相が進める「地方創生2・0」の実現に向け、政府が創設を表明した「ふるさと住民登録制度」にも言及。

 「地域の新たな担い手の確保、経済活性化に資する制度となる」と話した上で、「自治体は、どんな人にきてもらいたいのか、地域の何を担ってほしいのか明確にし、発信していかなければ混乱につながる」と警鐘を鳴らした。

 講座は、複数の奄美市議会議員も聴講。若手議員の一人は、「制度の施行は来秋とも言われている。指摘された点を集約し、SNSなど複数のメディアで発信していかなければならない」と話した。