自民党の衆院鹿児島2区支部長として離島に求められる政策などを語った保岡宏武氏(2日、奄美新聞社)
自民党は2日、両院議員総会を党本部で開き、昨年の衆院選に続き敗北した7月の参院選を総括したが、ちょうど1年前の昨年9月に行われた同党総裁選で最後20番目の推薦人として石破茂総裁誕生に関わったのが衆院鹿児島2区支部長の保岡宏武氏(元衆院議員)。総裁選前倒しの動きも出ている中、保岡氏は奄美新聞の取材に「(石破首相には)自民党政治の刷新を期待した。透明性があり、国民の皆さんに説明責任を果たす『令和の政治』でこそ党再生は図られるのではないか」と語った。
期待した刷新について「若手をどんどん登用してほしいということ。ところが政権発足後の閣僚、党役員人事の顔ぶれは異なった。首相がフリーハンドで踏み切れなかったと感じた。今、なされていることは『昭和の政治』のよう。透明性と説明責任はセットだと思う。年金など社会保障制度といった難しい課題を先送りせず、持続可能な制度設計をして政治を前に進めてほしい」と述べ、議席を失い直接発言できないことに悔しさと同時に無念さを示した。
総裁選前倒しの必要性については「私自身が直接、何かができるという立場ではない。ただ、2区支部長として歩いて回る中で『けじめを付けた方がいいよね』という発言を皆さんから聞く。政治家の出処進退はご自身で判断されること。『自民党はしっかりしてほしい』という声があるだけに、こうした地方の声に応えていただきたい」。
奄美群島など離島の課題では物価高対策と人口減少による人手不足の二つを強く感じるという。「全国で消費税の減税の話があるが、まずは離島の消費減税を本格的に議論していいのでは。他の外国では普通に島の減税をやっており、日本だけできないという話ではない。消費税は地方の財源にもなっており、国の取り分は(離島では)取らないという方法もある。離島の企業存続、人々の暮らしを守るためにも島の消費減税実現を生涯の仕事だと思って取り組みたい」「人手不足対策はカナダやオーストラリアの政策を参考に、『合法的な移民政策』として進めるべきではないか。不法移民は良くない。あくまでも法やルールに則した移民政策であり、国がコントロールしていくことが重要。日本語教育や文化の共有で日本の社会になじんでもらい、どの地域に、どの分野にといった移民政策を計画的に進めるべき。日本国内だけの移住だけでは、人口減少というトレンドに対抗できない」。
農業は奄美群島の基幹産業だが、園芸作物に影響を与える重要害虫セグロウリミバエ問題に直面している。同様の問題を奄美よりも早くから抱える沖縄との連携がポイントだが、「大きな問題だと認識している。オブザーバーとしてだが、党政務調査会奄美振興特別委員会に参加できる。沖縄の国会議員の皆さんと意見交換できるだけに、奄美の現状を伝え不妊虫放飼のための増殖体制の必要性など取り上げていきたい」と話した。

