県議会9月定例会は5日開会、会期は10月2日までの28日間。2025年度一般会計補正予算(52億500万円追加、総額8628億3100万円)や条例改正、24年度決算認定の議案20件、専決処分1件を提案。塩田康一知事が提案理由説明を行い、この中では主にウリ科果菜類などの害虫セグロウリミバエ対策について、定着・まん延防止に努めるとした。
特殊病害虫のセグロ、ミカンコミバエについて知事は「今年度、奄美地域などで誘殺が確認されており、現在、国や市町村と連携して発生調査や防除対策などを行っている」と説明。セグロについて「今年3月、県内で初めて伊仙町で誘殺されて以降、奄美地域の10市町村で誘殺が確認されている。与論町など6市町村では幼虫等(さなぎを含む)も確認されており、これらの地域では、国のマニュアルに基づき、寄主果実除去や家庭菜園でのウリ科野菜などの栽培自粛を要請している」と述べ、今後も関係機関と連携し、住民の協力も得ながら対策に取り組むとした。
奄美振興では観光拠点施設の整備で、瀬戸内町と連携して整備を進め、7月7日に開所した瀬相港の「加計呂麻ターミナル」を報告。島の玄関口にあり、船の待合所や行政の相談・申請窓口としての機能のほか、特産品の販売やレンタサイクルの実施などの観光・交流拠点としての機能を有していることから「地域住民の利便性の向上や交流人口の増加による地域活性化に寄与する」との期待を示した。
観光では大阪・関西万博での九州7県による合同出展について触れた。イベントスペースでの奄美大島出身の唄者による奄美島唄ライブ、展示場内ブースでのVR(仮想現実)を使った奄美の海、空、夜の疑似体験、大島紬の着付け体験など奄美の魅力発信、観光誘客に取り組んでいるとした。
鹿児島県の最低賃金は現行の953円から73円引き上げ、1026円とする答申がされた。知事は「賃金の引き上げは物価上昇が継続する中で、労働者の生活水準を維持・向上させるために重要。また、人材の県外への流出防止や消費拡大による景気の好循環につながる」とする一方、中小・小規模事業所の多くは、経営基盤が脆弱(ぜいじゃく)であり、原材料価格の高騰や人手不足などにより厳しい経営環境に置かれている」と説明。
知事は県の取り組みとして、▽企業の稼ぐ力の向上に向けて当初予算に約10億円を計上し、製造業・サービス業における自動化・省力化や中小企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)化など、生産性向上等の取り組みを集中的に支援することとしており、8月までに174件の取り組みへの支援を決定▽円滑な価格転嫁を促進するため、企業間で望ましい取引慣行の順守等に取り組む「パートナーシップ構築宣言」企業の拡大に向けて、制度の周知・広報を行うとともに、先月から今月にかけて価格交渉等を効果的に進めるための企業向けセミナーを県内3地域で開催(奄美では9日午後2時から奄美市名瀬のアマホームPLAZA)―を挙げ、「今後とも、こうした取り組みを通じて、賃上げに結びつくような事業環境の整備に取り組む」と述べた。
10~11日代表質問、16~19日まで一般質問がある。
