島の食文化、親子で継承

昔ながらの「島料理」作りを体験し、敬老会を盛り上げた中伊仙集落の子どもたち=14日、伊仙町(提供写真)

「敬老十五夜祭」に提供
伊仙小「赤組こども育成会」

 【伊仙】伊仙町伊仙小学校区の「赤組(中伊仙)こども育成会」は14日、同町ほーらい館調理室で「親子島料理教室」を開いた。保護者を含め約30人が参加し、島の「ゆいわく料理」作りに挑戦。完成した料理は同日夜、中伊仙集落の「敬老十五夜祭」でお年寄りたちに振る舞われ、世代を超えた交流の場となった。

 同料理教室は、奄美群島認定エコツアーガイドを講師に招き、まず食べられる野草とその利用法について学習。バンジロウ(グアバ)やヨモギ、シマアザミなど、かつて島の家庭で活用されてきた野草を紹介した。そして古来の相互扶助「ゆいわく」の場で提供されたまかない料理作りに挑戦。メニューは平飼い鶏の鶏汁、油そうめん、冠婚葬祭の茶菓子「さた(黒糖)天ぷら」と、伊仙町特有の「塩てんぷら」だった。

 子どもたちは持参したおにぎりと共に試食し、保護者らのサポートで約5時間かけて出来上がった料理を会場へ運搬。午後6時から町役場横の空き地で始まった敬老祭で、お年寄りたちに振る舞い、笑顔と交流を生んだ。

 同小6年生の杉澤瑠依さんは「鶏汁用の冬瓜(とうがん)を切るのが難しかったけど、おいしくできて楽しかった」と話し、5年生の岡林真弘さんも「とてもおいしくておかわりした。大変だったが、今度は家族にも作ってあげたい」と目を輝かせた。
 同育成会は、核家族化やコロナ禍で減った地域交流を取り戻そうと中伊仙集落(美延治郷区長)をはじめ同集落青年団、女性連とも協働。今年度は「島料理教室」のほか、11月には「昔のおもちゃ作りワークショップ」も計画。活動費は「奄美群島の宝を次世代につなぐ助成事業」の助成金を活用している。

 「赤組」は、同小運動会(集落対抗)における中伊仙集落のチームカラー。