JAあまみ大島事業本部果樹部会の部会長に就任しあいさつする藤村秀久氏(全体会議)
JAあまみ大島事業本部果樹部会の全体会議が25日、奄美市名瀬朝戸の市農業研究センターであった。同本部が管理運営する奄美大島選果場のタンカン持ち込み量の向上へ島内5市町村が行ってきた選果使用料助成が終了(打ち切り)の自治体も出ていることから、全体の均衡がとれないとして農家が負担してきた積立金を返還することが了承された。JAは現在の持ち込み量では「事業として成り立たない」とし特に低迷している共販を主に持ち込み量の上乗せを求めた。
部会員の果樹農家のほか、市町村・県の行政関係者、JA事務局が出席。市町村の助成期間終了に備えて農家負担による積立金は2023~24年度合計で568万7千円。9割は奄美市の農家が負担しているという。この積立金の取り扱いについて協議した。
大海昌平部会長の説明によると、市町村による助成は奄美市のように終了だけでなく継続、当面継続と対応が分かれる。助成がない市町村を積立金で補うという案も示されたが、足並みがそろわないことから「積立金はそのまま農家に返還する」が了承された。
選果場の運営に関してはJAから24年度収支決算書が示され、事業総利益は約30万円の黒字としているものの、出席した大島事業本部の役員(統括理事)は「実質的には130万円の赤字であり、400㌧の持ち込み量を前提に26円の選果料(キロあたり)を試算しており、現状の240~250㌧では事業利益が出ず運営できない。26円に加算する引き上げが必要。選果場を安定的に運営していくにも特に共販量(JAが販売)の上乗せをお願いしたい」と呼び掛けた。
これに対し出席者から「今年度から進められている、あまみフルーツアイランド確立事業でも単収アップを目指しており、農家の取り組みで実現し300㌧の持ち込みを目指そう」との声の一方、JAに対し「持ち込み量において目標となる数値を示すべき。どこまでならプラス・マイナスという情報が共有できることで農家もJAと一緒になって選果場収益を上げていこうという気持ちなる」との注文があった。
このほか果樹部会の下部組織として青年部の設置、退任を表明した大海部会長の後任として新しい部会長に藤村秀久氏(62)の就任を了承した。
また、熊本修・フルーツブランド確立推進員がタンカンの品質について説明。24年度産が「低糖低酸」の品質となったことから、酸が1%を切る時期を明確にするため8月から果実分析に取り組んでおり、酸のピークについて下場(果樹園がある場所)は8月上~中旬、上場は同中~下旬とし、9月の測定結果では4%台となっており、熊本推進員は「収穫期に酸が残る(1・0%程度)ことで糖の伸びにつながるが、今のところは低酸になる可能性はない。ただし雨天や曇天が続くなど今後の気象条件によっては変わることも考えられ、酸を上げる資材の確保にも取り組みたい」と述べた。

