鳥インフルや豚熱に備えろ

本物の防護服を使って着脱を説明する県鹿児島中央家畜保健衛生所大島支所の職員たち

防疫措置で従事者研修会
県家畜保健衛生所大島支所

 高病原性鳥インフルエンザや豚熱などの家畜伝染病が発生した際の、防疫に携わる従事者向けの研修会が30日、奄美市名瀬の県大島支庁会議室であった。参加者らは万が一に備え、殺処分の手順や防護服の着脱方法などの一連の対応を確認した。

 発生時の速やかな初動措置につなげようと、県鹿児島中央家畜保健衛生所大島支所が主催。この日は、県や管内市町村の担当職員ら36人が参加した。

 県によると2020年度以降、県内の鳥インフルエンザは5年連続で確認されている。管内の養鶏場での感染はないものの、今年4月に奄美市で回収されたハヤブサからはウイルスが検出され、回収地点から10㌔圏内が野鳥監視重点区域に指定されていた。

 一方の豚熱は、県境の宮崎県都城市で今年4月にイノシシの陽性事例が発生した。榊原正吾支所長は「10㌔圏内に本県が含まれており、リスクは高まっている」と指摘。全国でも事例が絶えない鳥インフルエンザについても「県内でも続いた事例がある。いつどこで発生してもおかしくない状況だ」と警戒を訴えた。

 研修では、防疫作業の手順をビデオで確認したほか、移動制限区域などの外部への感染拡大を防ぐために幹線道路などで設ける「消毒ポイント」の設置や運営体制などについて県担当者が説明した。離島では空港や港での消毒も怠ることがないよう促された。

 防護服の説明では、職員5人が実際の防具を使って着脱を体験。「呼吸がしづらい」「暑い」といった声が出るなど、過酷な作業を実感していた。

 榊原支所長は「有意義な研修でみんなの意識が高まった」と強調。「(管内は)県ほど人員は潤沢ではないが、万が一の時は、みんなの協力が頼りだ」と呼び掛けていた。