徳之島、5季ぶり8強へ

【3回戦・徳之島―鹿児島情報】最後の打者を打ち取って歓喜を爆発させる徳之島のエース長尾=鴨池市民

鹿情報を終盤突き放す

 【鹿児島】第157回九州地区高校野球大会鹿児島県予選第11日は30日、鹿児島市の平和リース、鴨池市民、両球場で3回戦4試合があった。

 奄美勢はシード徳之島が鹿児島情報と対戦。終盤突き放して5―3で競り勝ち、23年春の第152回大会以来5季ぶりとなる8強入りを勝ち取った。

 第12日は10月4日、平和リース球場で準々決勝2試合がある。徳之島は5日の準々決勝第1試合で尚志館と対戦する。

 =市民球場=
 ◇3回戦(第2試合)
徳之島
100100102 5
101000100 3
鹿児島情報
【徳】長尾―川畑
【鹿】森田、本田―三好
 ▽二塁打 川畑、野中(徳)、本田、上迫(鹿)
【徳】
3712544131211
打安点振球犠盗併失残
33836230038
【鹿】

 【評】徳之島は初回、先頭の1番・竹下が内野安打で出塁し、二盗、三盗を決めて、4番・長尾の右前適時打で同点に追いつく。その裏、同点に追いつかれ、三回に勝ち越しを許したが、四回に暴投で同点とした。七回表に6番・野中の中越え二塁打で勝ち越すも、その裏、再び同点とされる。土壇場の九回表、二死から連打でつなぎ、エラーで勝ち越し。6番・野中の2打席連続となる適時二塁打で2点差とした。最後は力投を続けたエース長尾が三者凡退で切り抜け、接戦をものにした。

徳之島の野球、貫く


【3回戦・徳之島―鹿児島情報】9回表徳之島二死一三塁、6番・野中が右越え適時二塁打を放ち、5点目=鴨池市民

「勝って反省うれしい」 徳之島

 「徳之島の野球、貫くぞ!」

 地頭所眞人監督が檄(げき)を飛ばす。九回表、3―3の同点。簡単に二死となり「延長、タイブレーク」が頭をよぎったが、3番・嶋田雄心主将が執念の左前打で出塁してから、ベンチの雰囲気が変わったように思えた。

 「初回のチャンスで三振して、とても悔しかった。絶対負けたくなかったから、何としてでも出て、後ろの良い打者につなぎたかった」と嶋田主将。主将の強い思いがナインにも伝わる。4番・長尾は遊強襲打で続き、5番・川畑の二遊間の当たりが一塁悪送球となって勝ち越した。チームのモットーである低く鋭い打球でプレッシャーをかけたことが、ミスを誘った。6番・野中の2打席連続適時二塁打で勝機を力強く手繰り寄せた。

 苦しい試合だった。先制し、優位に進められそうな展開をモノにできない。けん制アウトなどの走塁ミス、エラーがきっかけの失点など、「負けにつながりそうな流れ」(地頭所監督)をなかなか払拭(ふっしょく)できなかった。

 それでも最後に勝利を引き寄せたのは「勝ちたい!」「負けたくない!」(嶋田主将)シンプルな思いだ。夏、松陽に初戦で敗れたように「自分たちがやってきたことを発揮できない」まま大会が終わってしまう悔しさは二度と味わいたくない。

 反省の多い試合だったが「勝って反省できるのがうれしい」と嶋田主将。負けてしまえば反省を生かすのは来春まで待たないといけない。この試合の反省を生かし、「徳之島の野球」をもっと磨いて、次の準々決勝・尚志館戦に「チャレンジャー精神」で挑む!

(政純一郎)