3選を果たし孫からの花束に感極まった表情を見せる竹田泰典氏(26日、瀬留の選挙事務所)
任期満了に伴う龍郷町長選挙は26日、投開票され、現職の竹田泰典氏(73)が2783票を獲得し、3選を果たした。2期8年間「目配り、気配り、心配り」を基本理念に町民に開かれた町政運営の実績と新たな政策(マニフェスト5本の柱)を掲げた竹田町政の継続が支持され、新人で会社経営の樋脇昭和氏(67)に2321票差をつけ圧勝した。前回は無投票、投票率は8年前の前々回(89・41%)を20・61ポイントも下回る68・80%となった。
投票は午前7時から午後6時まで町内10か所であり、午後7時半から町生涯学習センターりゅうがく館講堂で開票された。激戦となった前々回も現職と新人の一騎打ちとなり同じ構図だったが、今回は対立陣営や候補者から「相手の動きが見えない。十分な政策論争ができない」といった戸惑いの声が聞かれ、町民からも「選挙ムードを感じない」として選挙への関心、投票率の低下が懸念された。期日前投票者数も伸び悩んだ投票率は、町選挙管理委員会によるとこれまで最低だった1993年の83・34%をも14・54ポイント下回り、過去最低を更新した。
3選を果たした竹田氏は、新たな政策として▽子どもたちが健やかに育ち、未来に希望を持てる▽全ての住民が安全・安心に暮らせる▽地域資源を生かした産業振興と人材を育てる▽生物多様性豊かな自然環境と伝統文化を生かした魅力ある▽地域で支え合う、住み続けられる―まちづくりを掲げ、町民自ら町政参画の「町民総参加型」を目指すとした。
推進、白紙(凍結)と主張が分かれ、争点となったのが町保健福祉センター「どぅくさぁや館」の大規模改修と町内3中学校を一つにまとめる統廃合計画。竹田氏は保健福祉センター改修による財政負担について「地域資源(温泉源)を活用することで国の交付金対象となり、財政負担を抑制できる。ただし町民の理解がまだ不十分で引き続き説明し、理解を図っていきたい」、統廃合については「将来を見据えると龍郷町も少子高齢化が急速に進む。平等な教育環境が必要であり、『オール龍郷』として教育の充実につなげる」と述べ、「役場職員は町民の皆さんがいてこそ仕事ができる。町長も町民の皆さんの使用人のつもりで、3期目の町政に全力を上げる」との姿勢だ。
「町民の声をよく聞いて町政に取り入れます」をスローガンに掲げ、後援会組織など構えず草の根選挙に徹した樋脇氏。2期連続の無投票を阻止するとともに、町民に賛否がある二つの争点に関しては「温泉関連施設は、何十年と財政負担が予想される。白紙に戻し、町民・議員と検討」「赤徳中学校の統廃合は急ぐ必要はない。白紙に戻し、赤徳校区の保護者、町民、関係者と検討」を掲げたが、獲得票数は462票と支持は広がらなかった。
▽当日有権者数=4801人(男2258人、女2543人)▽投票者総数=3303人(男1544人、女1759人)▽有効投票総数3245票、無効58票▽投票率68・80%(男68・38%、女69・17%)

