外国人材確保・定着

送り出し機関でのオンライン授業 日本語学習支援システム提供
県戦略に基づき今年度

「第2次かごしま外国人材受入活躍推進戦略」を策定した県は今年度、安定的な確保や受け入れ定着に向けた取り組みを進めている。現地送り出し機関でのオンライン授業、県内に就労する外国人材を対象に日本語学習支援システムの提供を行う。

同戦略は今年3月に策定された。近隣国との外国人材確保の競争激化や育成就労制度の創設など外国人材を取り巻く環境の変化を踏まえ更なる受け入れ、定着に向け安定的な確保や外国人材が安心して働き暮らせる環境整備などの取り組みをより一層推進することが目的。

県内では人手不足を補う形で外国人労働者が増加。同戦略によると、昨年10月末時点では過去最高の1万4240人となっており、5年後の2029年には1万9千人の受け入れを見込んでいる。戦略では今後も受け入れで見込まれる外国人材を「地域経済を支える貴重な人材」「地域社会の重要な構成員」として人権を尊重しながら温かく迎え入れ定着を促進するため、今後の取り組むべき基本的な方向性を設定し、国や市町村、関係機関と連携しながら施策展開を図るとしている。

今後の施策展開では、▽外国人材の確保▽外国人材に対する支援▽事業者等に対する支援・連携強化▽共生社会の実現に向けた相互理解の促進―を戦略で示している。この戦略に基づく今年度の取り組み状況は、商工労働水産部の北村貴志部長が県議会9月定例会で答弁。それによると、安定的確保へ今後、有望な送り出しとして期待されているインドネシア、フィリピン、ミャンマーの現地送り出し機関に対する調査を行うとともに県内関係機関に対し、送り出し国の人材に関するセミナーや個別相談会を開催。また、県内に就労予定の外国人材の不安を解消するため鹿児島県の魅力や特色、生活環境などの情報をまとめた動画を地域ごとに作成して現地送り出し機関でのオンライン授業を実施する。

受け入れ定着では日本語学習支援システムの提供のほか、県内企業が行う業務マニュアルの多言語化などの受け入れ態勢整備や母国行事の開催による外国人材と地域住民との交流などの取り組みへの支援をしているという。県では県内企業のニーズの把握に努めながらこうした取り組みを通じて外国人材の安定的な確保、受け入れの定着を図っていく考え。

現在の技能実習制度に代わる新たな外国人材雇用の制度として27年度までに施行予定なのが育成就労制度。北村部長によると、同制度が施行されると一定の要件を満たす場合に本人意向による転籍が認められるため、賃金水準の高い都市部への流出が危惧されるという。そこで県では外国人材の定着に向け、「職場での円滑な意思疎通やキャリアアップができるよう日本語の学習支援」「企業における適切な雇用管理を推進するセミナー開催」「働きやすい職場づくりに取り組む企業の表彰や周知」などを行い、外国人材が安心して働き暮らせる環境の整備を図っている。