まん延防止対策としてセグロウリミバエの不妊虫増殖施設の整備はアリモドキゾウムシ不妊虫生産施設の改修が計画されている
農林水産省が進める植物防疫対策で、病害虫侵入・まん延防止緊急対策事業は臨時国会で成立した2025年度補正予算では8億円を計上している。このうち4・5億円は、果実・果菜類の病害虫セグロウリミバエ防除に用いる不妊虫増殖施設を奄美で整備するための費用に充てられる。気温が低下する冬場は活動が鈍るものの誘殺は続いており、引き続き寄主果実除去などの取り組みが必要だ。
同事業は、温暖化等の気候変動などを背景に国内への侵入・まん延防止リスクが高まっているセグロウリミバエ等に対する「根絶・まん延防止に向けた防除」、「不妊虫増殖施設の整備による不妊虫を活用した防除体制の構築」の取り組みを緊急的に支援するもの。
不妊虫増殖施設を整備するための費用は、県大島支庁のアリモドキゾウムシ不妊虫生産施設の改修で活用される。施設は名瀬朝日町にあり、農政普及課特殊病害虫係が管理運営している。施設はウリミバエ根絶防除事業で整備(1979年建設)されたことから45年以上経過と老朽化が激しい。施設の活用にあたっては「閉鎖環境(飼育環境)を確立することが必要。現在、不妊虫生産が行われているアリモドキと分けての整備を」との意見が専門家から出ている。
同省植物防疫所の公表によると、奄美群島でのセグロウリミバエの誘殺数は今年度(4月以降)合計で1183匹。喜界町を除く11市町村で誘殺されているが、冬場も誘殺が続く。週まとめでみた場合、11月26日~12月1日29匹(最多は天城町の10匹)、2~8日30匹(同伊仙町10匹)、9~15日16匹(同徳之島町5匹)、16~22日20匹(同天城町と伊仙町8匹ずつ)と推移している。
10月から11月にかけては週まとめで100匹以上の誘殺数があった。11月18日~25日まとめの94匹以降100匹に達することはないものの、誘殺ゼロは出ていない。沖縄県病害虫防除技術センターや那覇植物防疫事務所によると、セグロウリミバエが何度の気温で死ぬかは海外の論文含めて明らかになっていない。発育零点(発育ストップ)、有効積算温度(発生予測)は示されており、卵の場合①発育零点9・3度②有効積算温度15・8度で、約1・7日で産卵する計算となる。幼虫なら①6・7度②113・8度で、16・98日。総合的な繁殖力は25度で最大、日あたり出生率は28度で最大という。年間世代数(那覇)は約11世代。那覇市の気温を基に世代推定すると1世代期間は夏季で23日、冬季で52日前後としている。
気温が低下する冬場は活動が鈍るものの繁殖や活動は継続する。冬場でも家庭菜園など害虫防除(農薬散布)を行わな

