加世間峠を歩く川瀬さん(手前)

ゴールの龍郷町りゅうがく館では大勢の関係者が祝福した
奄美群島八つの有人島をつなぐ自然歩道「世界自然・奄美トレイル」に挑んでいた県自然保護課長の川瀬翼さん(43)が19日、最後のルートの龍郷町エリアを歩き終え全線踏破を成し遂げた。開通5周年の節目に全長550㌔を踏破。川瀬さんは「歩くスピードだからこそ、多様な楽しみ方がある。多くの人に奄美の自然や食、出会いを楽しんでほしい」と話した。
奄美トレイルは、奄美・沖縄世界自然遺産の登録を見据えて県が2016年に整備を開始した。奄美群島12市町村の14エリアを51コースで結び、島の自然豊かな景観や文化が感じられる自然歩道として、21年1月20日に全線開通した。
川瀬さんは、奄美群島の島々を深く学ぼうと挑戦を始めた。環境省から出向した翌月の24年6月に天城町平土野をスタート。大型連休などを利用して活動し、これまで計29日をかけて大部分のコースを周遊。同町の一部エリアを残すのみとなっていた。
この日は、午前7時に奄美市名瀬朝戸を出て、戸口から龍郷町に入った。二つの海が見える加世間峠などを通り抜け、終点のりゅうがく館には午後3時頃に到達。松藤啓介大島支庁長、竹田泰典龍郷町長ら大勢の関係者が出迎える中、ゴールのテープを切った。
竹田町長は「トレイルの知名度アップに大きく貢献いただいた」と祝福。職員からは全線踏破を祝う缶バッジや花束なども贈られた。
川瀬さんは、「歩くからこそ、奄美の自然や文化、人々の暮らしにリアルに接することができた。集落の人も一緒になってコースを作ってきたんだと実感もできた」と強調。「トレイルは冬のオフシーズンのコンテンツとしても最適。歩く旅を多くの人に楽しんでほしい」と呼び掛けていた。
県が把握する全線踏破者としては3人目だという。

