昔の暮らし子どもたちへ伝える

お年寄りから写真の内容を聞く子どもたち(15日、知名町)

芳賀日出男写真展開催
知名町住吉 地元のお年寄りが講師

 【沖永良部】民俗写真家・芳賀日出男氏(故人)の写真展(住吉字、すみよし地域塾、知名町誌編さん室共催)が15日、同町住吉字振興センターであり、地元のお年寄りが、子どもたちへ写真の内容を説明する機会が設けられた。

 芳賀さんは、日本の民俗写真の第一人者。昭和30年から3年間、学術調査を目的に奄美群島の民俗行事や祭礼、暮らしなどを撮影した。昨年7月、写真を保存していた芳賀ライブラリー(東京、芳賀日向代表)から沖永良部2町へ、ネガ205本分6000~7000カットの写真データが寄贈された。現在島内の各集落で写真展が開かれている。

 この日は、泉内村さん(76)や島明さん(82)ら地元のお年寄り6人が講師となり、集まった子どもたち5人と写真を見ながら昔の風習や暮らしを語り聞かせた。

 住吉の暗川(クラゴー)の写真では、地下にある水くみ場から高低差20㍍もある階段を登って水を運んでいたとし「暗い洞窟(どうくつ)の中で人とぶつからないように『ヘイヘイホーヌチュウ』と声を掛け合いながら出入りしていた」と述べた。

 このほか、田皆中学校の周辺や屋根のふき替えの様子、お年寄りが着用していた芭蕉布について説明した。

 田皆中1年の外山陽大さん(13)は「屋根のふき替えの写真が印象的だった。貴重な話をたくさん聞けたので、友達にも教えてあげたい」と語った。

 講師を務めた泉さんは「昔の写真を見て、懐かしさや大変だった思い出がよみがえってくる。子どもたちに昔のことを伝える機会があるのは本当にありがたいことだ」と話した。