天城岳松原ルートで自然満喫

世界自然遺産と奄美群島国立公園特別保護区が重複する重要エリアで、生物多様性と雄大な景観を楽しんだ参加者たち=21日、天城町松原(町提供)

世界自然遺産登録5周年で登山道ウォーク
徳之島・天城町

 【徳之島】「奄美大島、徳之島、沖縄島北部および西表島」の世界自然遺産登録5周年を記念した「天城岳松原登山道ウォーク」(天城町主催)が21日、同町松原の天城岳松原登山道であった。町内外の小学生から80代まで約20人が参加し、世界自然遺産の核心地域と奄美群島国立公園特別保護地区が重複する重要エリアの中腹を歩き、足元に広がる生物多様性や雄大な景観を体感した。

 同登山道は、徳之島第二の高峰・天城岳(543㍍)の松原側ルート。環境省が世界自然遺産の価値を象徴する亜熱帯の森の魅力を体験できる歩道にとして2022年度までに整備。町も連動して登山口エリアに駐車場とトイレを整備した。徳之島空港から車で約15分とアクセスが良く、「世界一アクセスしやすい世界自然遺産エリア」として親しまれている。森林エコツアーコース(無施錠)としても人気で、町は整備後、ウォークイベントを隔年開催しており、今回で3回目。

ガイドは町自然保護専門員の岡崎幹人さん(52)が務めた。コースは体力度に応じて選べる2種類を設定。天城岳中腹までのAコース(往復約1860㍍)と、その手前までのBコース(同約840㍍)で、参加者はアマミノクロウサギのフンや、日本一大きなドングリで知られるオキナワウラジロガシ、バクチノキなど独特の植生を観察した。

 また、ルート上で水しぶきを上げる名物の①「カームィの滝」(滝つぼが甕(かめ)の形をして見る角度で趣が違う)②「マチャラの滝」(高さ約15㍍、無名だったが公募し地元・松原の地名を採用)③「マムイの滝」(厳かな雰囲気、名称募集「守る」の意)も見学。参加者たちは世界に誇る〝宝〟の森を五感で味わい、自然の価値を改めて実感していた。

 日頃の巡視業務を離れて交流参加した環境省奄美群島国立公園管理官事務所の大谷慧管理官(31)は「ここはおそらく日本一身近な世界自然遺産だと思う。〝世界遺産の森には入れない〟とイメージする方もいるが、安全に留意しながら楽しんでほしい」。その上で「ハブも生息しているため、単独ではなく複数で入山してほしい」と呼び掛けた。