北大島保護司会研修会

北大島保護司会研修会

保護司の役割について講演する今福章二氏(6日、奄美市名瀬のアマホームPLAZA)

保護司は地域との〝触媒〟
「対象者の将来に種まく存在に」

北大島保護区保護司会(松田秀樹会長、会員保護司76人)の第3期定例研修会が6日、奄美市名瀬のアマホームPLAZA(市民交流センター)であった。「持続可能な保護司制度の確立」を目指し活動している保護司みらい研究所代表の今福章二氏(65)が講演。保護司が置かれた現状と課題を解説し、「保護司を孤立させない地域ネットワーク作りこそ制度存続につながる」と訴えた。四つの専門部会も開かれ、いじめ・不登校・自殺など直面する課題について意見を交わした。講演会には、一般聴講を含む108人が参加した。

保護司は、犯罪や非行をした人の立ち直りを支援するボランティア。身分は、法務大臣から委嘱された非常勤の国家公務員だが、報酬はない。犯罪や非行行為で保護観察処分となった少年などと定期的に面接し、就労支援なども行っている。

講演した今福氏は、法務省の更生保護行政の要職となる保護局長などを歴任。現在は保護司として活動する傍ら、高齢化が進む保護司制度の持続可能な仕組みづくりに向け提言を行うなど、保護司界にとっては指導的な立場にある。

日本の更生保護の仕組みは、保護プログラムを考える保護観察官(国家公務員)、保護司、更生保護施設(出所者の一定期間の住居)、BBS会(青年ボランティア団体)、協力雇い主などが連携し、対象者の孤立を防ぎ社会復帰を図るというもの。

今福氏は保護司の役割を「地域社会との〝触媒〟となる極めて重要な存在」と位置づけ、辛抱強く信頼関係を築き、隣人としてかかわることで「将来に種をまく力」となることと話した。

さらに「地域は犯罪者と関わりたくないと思っている。保護司が架け橋となり、自治体、企業、住民とのネットワークを作ることこそ保護司制度を次代につないでいける方法」と説いた。

聴講した保護司からの質問には「地域に向け発信してほしい。保護司の魅力、やりがいを知ってもらうことが後継者育成につながり、制度を継続させることになる」と答えた。