鮮やかな〝オレンジ色の絨毯〟のように広がるスナヅルの群落=14日午前、徳之島町南原海岸
【徳之島】徳之島町南原(はいばる)海岸の砂浜の一部で、鮮やかなオレンジ色の植物が広がり、訪れた人々の目を引いている。正体はつる性半寄生植物「スナヅル」。見通し距離約150㍍にわたり〝オレンジ色の絨毯(じゅうたん)〟のような群落が確認され、住民からは驚きの声が上がっている。
海岸沿いの臨海道路(県道)を通行中に異変に気づき、確認のため足を運んだ人の中には「初めて見る光景で、いったい何が起きているのかと思った」と目を丸くする姿もあった。
スナヅル(砂蔓)は、クスノキ科スナヅル属のつる性半寄生植物で、熱帯から亜熱帯の海岸地域に広く分布。日本では鹿児島県佐多岬から南西諸島、小笠原諸島のほか、高知県でも報告されている。高知県では絶滅危惧種、鹿児島県では準絶滅危惧種に指定されている。
スナヅルは、グンバイヒルガオやクロイワザサ、ハマゴウ、アダン、ヒレザンショウなどの宿主植物に巻き付き、水分や栄養を吸収しながら、自らも光合成を行う特殊な生態を持つ。一方で、他の絶滅危惧植物に絡みつき、生育に影響を与える可能性も指摘されている。
徳之島町南原から伊仙町本川(ほんがわ)海岸にかけては、数年前からオレンジ色のごく小規模な群落がまれに確認されていた。ところが今回、南原海岸(県道「闘牛神社」近く)では、見通し距離約150㍍にわたって漁網のように広がる鮮やかな大規模群落が出現。勢いは県道を挟んだ山手側の急斜面の自生植物にも及んでいる。
町内から観察に訪れた40代と60代の住民は「海岸散策が好きだが、こんな光景を見るのは初めて。一体…」「鮮やかなオレンジ色がとても美しい」と話していた。

