瀬戸内町DX 3年計画、最終年度報告

3年計画の最終年度の成果報告を行った瀬戸内町DX推進本部会議(17日、瀬戸内町古仁屋)

デジタル化定着へ前進
生成AIなど新たな取り組みへ

 デジタル技術を活用した業務効率化や組織変革に取り組む、瀬戸内町DX推進本部会議が17日、同町役場であった。3年計画で設置されたDX推進室が最終年度を迎え、これまでの事業内容を報告。衛星通信網「スターリンク」の活用など、行政サービスでの施策と成果を総括し、生成AI(人工知能)の導入など新たな取り組みを目指すとした。

 瀬戸内町は2023年4月、DX(デジタルトランスフォーメーション)による住民サービス向上と庁内業務の効率化を目指し、DX推進室(中島淳弥室長)を設置。会議では、24年度の実証事業で得た課題を基に、25年度の実績を報告。町や町議会、関係機関から約40人が出席した。

 町最高デジタル責任者(CDO)の鎌田愛人町長はあいさつで、「DX推進の最大の目的は、住民の利便性向上であり同時に限られた人的、財政的資源を有効活用する持続可能な行政運営を実現すること」とし、DX推進室の設置満了に伴う、総務企画課情報政策係による事業継続を伝えた。

 実績報告では、24年に請島と与路島で導入されたスターリンクについて、住民利用者数は年間目標182人に対し、25年度65人(前年比3人増)と報告。嘉徳、西古見、渡連でも導入され、出張行政サービスや遠隔診療などを実証。利用者が限定的である一方、通信の安定性を確認し、活用方法の検討を重ねるとした。

 中島室長は最終年度の大きな取り組みとして、「庁内各部署から挙手制でDX推進員を選抜した」と説明。施策全体の効果を示す、住民と職員の窓口利用の満足度については目標値70%に対し、25年度約86%で前年から約20%増と解説。また、窓口業務に従事する職員を対象にした満足度調査では、「システム導入直後は一時的な操作の戸惑いが見られたが、徐々に業務が向上した」とし、運用の定着化を課題とした。

 26年度以降の事業方針について、長順一総務企画課長は「住民のデジタル格差をなくし、職員全体の技術向上を図る」とし、生成AIの積極活用に取り組む意向を示した。

 同町は23年度自治体フロントヤード改革モデルプロジェクトのモデル団体に採択。財源は実証初年度の24年度が初期・運用経費約2930万円で全額補助金を活用。25年度以降は一般財源が充てられ、26年度の黒字化を見込んでいる。