朝日中に「SSR」開設

奄美市では初の取り組みとして校内教育支援センター「SSR」が開設される朝日中学校


先進地・愛知県岡崎市の「SSR」。担任の教員が配置され、安心して過ごせ学びも可能な場となっている(提供写真)

不登校など困難抱える生徒支援
担当教員も配置、相談員と2人体制
奄美市教委新年度

 奄美市教育委員会は新年度、朝日中学校に校内教育支援センターとなる「SSR(スペシャルサポートルーム)」を開設する。不登校などさまざまな困難を抱える生徒を支援するもので、教育支援相談員だけでなく通常の学級のように担当教員も配置し2人体制となるのが特色。「子どもファースト」とする五つの基本理念も掲げており、浸透を図ることで生徒一人一人に寄り添った支援を行う。

 学校教育課によると、同市の不登校対策プロジェクトでは「あまみ型三層支援モデル」を打ち出している。第1層が予防的支援、第2層が早期支援、第3層が重点支援で、SSRは「学びの保障」の重点支援となる。実施にあたりSSRの理念としているのが、①子どもの「安心」を最優先②一人一人の「ちがい」を尊重③子どもの「声」を聴き、共に考える④子どもの「成長」を見取り、次につなげる⑤子どもの「未来」を地域と共に育む―の五つ。「適応するのは子どもではなく学校」との考え方を大切にしているという。

 SSR開設は初の試みだが、「ふれあいルームあさひ」として朝日中で取り組むことになった経緯について同課の長岡哲仁・主幹兼指導主事は「小学校を含めた校区として取り組む。開設されるのは朝日中だが、担当教員は小学校にも出向く。市内で一番大きな小中学校であり、自分に合ったペースや居場所を必要としている児童生徒も存在している。モデル的に進め、取り組み状況を見て名瀬地区にもう1校、笠利地区にも1校開設を検討していく」と説明する。

 支援の対象とするのは不登校や登校しづらさ、学習の遅れ、人間関係の悩みなどを抱えた子ども。「教員がいないと支援が薄くなる」中、県教育委員会の理解により朝日中への教員の加配(増員)が実現した。SSRに担当教員が配置されるが、子どもたちの安心感を優先し顔なじみで親しみがある在籍中の教員となる見通し。相談員との2人体制で、担当教員は教育の一環として子どもたちの社会的自立を図っていく。

 朝日中の保健室の横に開設を予定。4月中に発注し、5月頃には「ふれあいルーム」が完成し運用となる。長岡主幹は開設にあたり昨年9月、全国的にも先進的な取り組みとして知られているという愛知県岡崎市を視察。同市のSSRを参考に▽利用する子どもたちが校舎入り口を通らなくても「ふれあいルーム」に行けるようにする▽くつろげる空間の確保▽個室や共に学び合える場を確保▽個別ボックスを設ける―など予定。一人で学ぶ、担任と一緒に学ぶ、さらに子どもたち同士での触れ合いなど多様な場の提供により全ての生徒が輝ける学校を目指す。

 なお、同市の30日以上の長期欠席者数は2025年度(3月25日現在)小学校101人(うち不登校43人)、中学校106人(同54人)の合計207人(同97人)。合計数でみた場合、23年度212人(同127人)、24年度230人(同131人)となり、25年度は長期欠席者数・不登校数とも減少している。