7日朝の強風被害で上から押しつぶされたビニールハウス=7日午後、伊仙町伊仙
根こそぎ倒伏したガジュマルの大木=7日午後、伊仙町伊仙
伊仙町で7日朝、突風と思われる強風が吹き荒れ、各地で家屋損壊や倒木などの被害が相次いだ。午前6時29分には、4月の観測史上最大となる最大瞬間風速22・3㍍を記録。伊仙町によると、63か所で被害が確認された。けが人はなかった。
名瀬測候所によると、奄美地方は同日朝にかけて、前線を伴った低気圧の影響で大気の状態が非常に不安定になっていた。局地的に積乱雲が発達し、落雷や竜巻などの激しい突風が起こりやい状況だった。
強風があったとみられる時間帯は、同町で強風、大雨、波浪注意報が発表されていた。風は同時間帯に集中して吹いたとみられ、分析にあたった職員は「同時間帯が突出していた」と話した。
伊仙町によると7日午後3時半時点で、住家の一部損壊27件、非住家の一部損壊21件、倒木15件の被害が確認された。トタン屋根の飛散や窓ガラスの破損などが主な被害で、けが人などの人的被害は確認されてない。
同町伊仙で一人暮らしの女性(80)は当時を振り返り、「突然『ドン・ゴーー』と轟音がして家が揺れた。安否確認の電話を受けて、外に出て確認すると自宅のシャッターが壊れ、ビニールハウス(自給菜園)はつぶれていた。別のハウスが台風被害に遭った体験はあるがこの時期の〝竜巻被害〟は初めて。とても怖かった」と話していた。
一報を受けた名瀬測候所は現象調査のため、気象庁機動調査班(JMA―MOT)を8日、現地に派遣することを決めた。調査は鹿児島地方気象台と合同で、2班5人が究明にあたる。竜巻の可能性も視野に、現地で調査や聞き取りを行い、結果は後日報告する。
7日の奄美地方は、各地で大雨にも見舞われた。1時間の降水量は天城で37・5㍉、古仁屋で36・0㍉の激しい雨を観測。喜界島は25・5㍉の強い雨、伊仙の午前6時42分には16・5㍉のやや強い雨が降っていた。

