奄美12市町村 最大650人が避難

台風接近に伴い2日連続で避難を強いられた住民ら(6日午後4時頃、奄美市名瀬末広町のAiAiひろば)

ノロノロ台風、警戒続く
避難長期化「早く家に帰りたい」

台風6号の接近に伴い、暴風域に入った奄美地方では5日夜から6日にかけ、12市町村で最大484世帯、650人が各自治体に開設された避難所に避難し、不安な一夜を過ごした。多くの自治体では6日も避難指示を継続。終日暴風域が続いたこともあり、同日午後5時現在、9市町村で207世帯、268人が避難を続けている。ノロノロとした動きをする台風の影響で、長時間にわたる避難生活を強いられている住民からは「早く家に帰りたい」といった声も聞かれた。

6日午前、奄美地方全域が台風の暴風域内にありながらも、風雨が弱まったこともあり、奄美群島の各自治体では、避難所から自宅へ戻る住民が増え、和泊町や与論町、伊仙町では昼頃には避難する住民はゼロとなった。

一方、奄美大島などでは午後3時過ぎから、吹き返しとみられる風と雨が強まった。7日もかなり強い風雨が予想されていることもあり、奄美市では、前日に引き続き避難を続ける住民も多かった。

奄美市名瀬のAiAiひろばでは6日午後4時現在、4世帯7人が避難。5日から避難を続けている同市名瀬港町の米田幸子さん(91)は「吹き返しに備え、避難を続けることにした。ずっと外に出られないのはつらいが、ここに居れば安心できる。早く台風が過ぎて、家に戻れるようになってほしい」と話した。

6日午後5時現在の12市町村の避難者数は▽奄美市56世帯、82人▽龍郷町25世帯、36人▽瀬戸内町52世帯、57人▽大和村17世帯、22人▽宇検村7世帯、9人▽喜界町22世帯、30人▽徳之島町11世帯、11人▽伊仙0人▽天城町8世帯、11人▽和泊町0人▽知名町9世帯、10人▽与論町0人。