地元作家のアート展にぎわう

オリジナルTシャツや貝細工のアクセサリーなどを買い求める入場者(22日、龍郷町幾里)

龍郷町・荒波のやどり
かしゃ餅作りで交流

 龍郷町幾里の食堂・宿泊施設「荒波のやどり」で22日、地元のハンドメイド作家らによる作品展示・販売イベント「アンカリモーレ@荒波のやどり」があった。21日に梅雨入りした奄美地方はあいにくの雨の1日となったが、会場は朝から多くの人でにぎわった。併催したかしゃ餅作り体験も好評で、参加者からは「奄美ならではの食文化を知る機会となった」といった声が聞かれた。

 「みんな(アンカリ)いらっしゃい(モーレ)」との思いが込められた同イベントは、同町の大司綾子さん(55)が、地元アーティストや作家らに発表の場を提供しようと企画。同施設の指定管理者「Em,ore秋名」(村上裕希代表理事)の協力で実現した。

 デザインTシャツ、マクラメ編みのキーホルダーやタペストリー、貝を加工したアクセサリーなどの展示販売があり、来場者は、作者らに作品の背景などを聞きながら買い求めていた。アロマリップ手作り体験なども行われた。

 同食堂の日替わりシェフ(金曜担当)山田ヤヱ子さん(80)による「かしゃもち作り体験」には町内外から9人が参加した。

 奄美市名瀬から参加した河野京子さん(66)と新納輝美さん(71)は「子どもの頃から食べていたが、母親に習いそびれた。材料が少なく意外と簡単だった。孫の好物なので自宅に帰り早速作ってあげたい。知らない人との会話も弾んで楽しかった」と話した。

 2年前に夫の転勤で愛知県から引っ越してきたという女性は「奄美ならではの食文化に触れることができた。地元の人と話す機会になった」と話した。