今年度産のパッションフルーツは生育が遅れており、収穫の本格化は6月になる見通しだ(22日、奄美市名瀬の古見方地区)
JAあまみ大島事業本部は22日、奄美市名瀬朝戸の市農業研究センターで2025年度産奄美パッションフルーツ出荷協議会を開いた。出荷申し込みに基づいて前年度実績(2・8㌧)を上回る3㌧を計画しているが、支所別では龍郷、宇検、瀬戸内がゼロとなっていることから、共販量の上積みを求める声が上がった。
出荷協には14人の生産者が出席。JAによると、今期の生育は着果状態は良好だが、年明け以降、春先まで続いた低温の影響で熟成がずれており、10日~半月ほど遅れているという。今月下旬から6月にかけ収穫が開始されるが、通常は7月で終了するものの、8月まで続く見通し。パッションは施設(ハウス)栽培されており、収穫作業が遅れると台風の影響が懸念される。
25年度の支所別出荷計画は名瀬1000㌔(24年度実績851・8㌔)、笠利1200㌔(同1175・2㌔)、住用800㌔(同773・5㌔)。いずれも実績を上回る見通しだが、JAは「前年度も3㌧以上を計画(申し込みに基づき)しながら実績は届かなかった。3㌧の目標を達成できるか見通せない」としており、出席者からは共販量上積みへ計画ゼロとなっている3支所の生産者への声掛けが要望されたという。価格は1600円(1㌔あたり)を設定しているが、前年度の全体平均単価は1435円(外品を含む)だった。
販売対策では出荷基準が説明された。階級は3L~Sサイズを扱い、6~8分着色(出荷時)のもので、品種はルビースターのみ。有利販売可能な宅配中心で、化粧箱(12玉)A品の場合、前年度と同じ3500円。ネット販売(クミショクファーム)にも対応する。
パッションフルーツ生産は、名瀬支所管内では古見方地区で主に行われている。同地区では5月上旬、地下に埋設された農業用水のパイプラインに破損が見つかり、漏水によって断水が発生している。ハウス栽培の場合、降雨は散水とならない。市農林水産課によると、生産農家からの予約に基づいて散水車によりタンクやパイプへの給水を行っており、希望に沿った対応によって断水影響を訴える声は寄せられていないという。
一方で、「水不足から適期管理に苦慮し品質に影響が出ることも想定される」として同課は今年度、市主催のパッションフルーツ品評会の中止を決定。市内には約50人の生産者が存在するが、先週、今年度は中止を通知済み。なお、昨年度は6月18日に開催。17点(名瀬地区11、笠利地区5、住用地区1)の出品があった。

