日本エアコミューター社長に就任した増村浩二氏(左)と橋本侑紀・経営企画部長(19日、奄美新聞社)
4月1日付で日本エアコミューター(JAC)社長に就任した増村浩二氏(57)が19日、来島した。県内では鹿児島―奄美群島間など離島を結ぶ路線を運航している中、搭乗客増に向けては閑散期の需要開拓を挙げ、学生など若年層向けの商品づくりに取り組む。
群馬県出身。早稲田大学社会科学部卒後、1992年に日本航空(JAL)に入社。主に国際畑での旅客営業など本社勤務が長く、鹿児島での勤務、関連航空会社勤務は初めての経験という。着任後2か月が経過したが、県内では奄美群島、種子・屋久と運航する全ての離島を訪問済み。「JACの株主は奄美群島12市町村長の皆様。ごあいさつを兼ねて各島々を一通り巡った」。
今回の奄美大島訪問は梅雨明けと重なったが、「実は晴れ男なんです」と笑い、離島の印象について「北関東の海なし県で育っただけに、一番はやはり海。自然の豊かさに感動している。海だけでなく山、森の豊かさも感じる。初めて訪れた時は広葉樹の新緑の時期で輝く美しさに酔いしれた」と語る。
自らが味わっている離島の魅力の全国発信による利用者増へ閑散期の需要を高めていくかが課題だ。「12月~2月の3か月間と梅雨の時期が年間の中で低需要期。自然の豊かさだけでなく、この島々に宿る歴史文化、そこにフォーカスするのも大事だと思う」と語り、季節に関係なく旅行できる学生などを対象にした商品開発を目指す。宿泊費が比較的安い民泊も取り入れて「航空運賃と宿泊費をパッケージにして、お求めやすいツアー料金を提案していきたい。民泊や伝泊は地元の人々との交流も生む。年齢を重ねて、また訪れてもらえるよう先行投資のつもりでやりたい」。
商品づくりはもう一つある。行動・活動的な「アクティブシニア」向けの商品だ。「昨年度、奄振の交付金を活用させていただきツアー商品をつくった。奄美大島プラス他の離島といった島めぐりツアーで、40~50歳代の男性1人旅が多かったという実績がある。IT系、技術系でワーケーションといったジョブ型(労働時間ではなく、職務や役割で評価)の仕事をする人が増えており、今年度も島めぐりツアーを継続して需要を掘り起こしたい」と意欲をみせる。
奄美群島―沖縄間で航空運賃も軽減された中、奄美大島―沖縄間の直行便再開を求める声がある。「乗り継ぎの解消は今後の需要を予測しながら引き続き検討したい」とするとともに、「発展し続ける沖縄との交流は奄美の成長につながる。いろんな相乗効果が期待できる。奄美を拠点にしながら沖縄―奄美―鹿児島と3地点のネットワークの在り方を考える時期に来ている」と述べた。

