徳之島で「新規就農者励ましの会」

徳之島地区「新規就農者励ましの会」の対象者たち(前列左2人目から4人)=20日、天城町役場

対象者は過去最少5人
農業立島を支えて

 【徳之島】徳之島地区の2025年度「新規就農者励ましの会」(同島3町担い手育成総合支援協議会など主催)が20日、天城町役場であった。今年度の対象者数は20年間の平均の半分を下回る過去最少の5人(天城町4人、伊仙町1人)だったが、地域の農業や生活を支える新たな担い手として変わらぬ大きな期待を寄せた。

 会には対象者のうち4人のほか、県・町行政の関係者、指導農業士、同島農業青年クラブ(4Hクラブ)員ら約50人が出席。共催の徳之島農業改良普及事業協議会会長の森田弘光天城町長は、新型コロナウイルスや国際紛争による厳しい農業環境が続く中でも、「島内のサトウキビ生産量が17万㌧台、子牛やバレイショの平均価格も回復の兆しが見えている」と述べ、新規就農者への期待を込めた。

 また、平石征志・県徳之島事務所長は、奄美群島最大の耕地面積を誇る徳之島において農家数が減少を続け15年度からの5年間で20%減の約2015戸(農業センサス)となったことにも触れ「新規就農者の存在は、今後の徳之島農業や地域経済、住民の生活を支える上で極めて重要」と激励の言葉を送った。

 会では新規就農者たちがそれぞれ抱負を語った。天城町農業センター研修修了者の貞山蓮斗さん(24)は、「バレイショ収穫後の裏作としてサツマイモを栽培し、年間を通じた安定収入を目指したい」。神奈川県の広告代理店勤務を経て伊仙町へIターンした芦刈文英さん(52)=大分県出身=は、「定年のない農業に魅力を感じた。多品目の園芸作物を生産・販売し、将来的には農産物の加工にも挑戦したい」と力を込めた。

 会ではこのほか、県徳之島事務所農業普及課による新規就農支援策の紹介、同島4Hクラブ(会員37人)の嘉山杏奈会長がクラブ活動を紹介。自らを含め「クラブでは女性会員も増えている。幅広い人脈形成や知識の向上、地域貢献が可能」と参加を呼び掛けた。

 同会の対象者数は05年度の計31人をピークに約20年間の平均は14・2人。「年ごとに増減がある」が、5人は3分の1近い過去最少を記録。農業担い手の確保が引き続き大きな課題となりそうだ。