ワークショップで意見を交わす受講者たち
奄美市市制施行20周年記念講座「奄美大島方言のしくみ」(奄美市、奄美博物館共催)は17日、奄美市名瀬の同博物館3階で開講した。市民ら受講生約50人は研究者から方言や言語の体系、必要な知識を学術的に学び、身近にある島の方言の魅力を再発見していく。
講座は9月21日までに計4回を予定で、テーマは「研究者から見たことばの特徴・興味深さ」。次代への継承を目的に、広島大学准教授の白田理人さん、同大で龍郷町出身の重野裕美さんが講師を務め、シマユムタ伝える会(鈴木るり子会長)と協力しながら、奄美大島方言の仕組みについて学術的見地を踏まえながら学んでいく。
第1回のテーマは「奄美大島の方言とは」。白田さんらによると、奄美大島の方言を含む北琉球方言にはいくつかの区分方法があり、「目=むぃ」「風=はじ」「花=ふぁな」といった言葉の類似性でグループ分けをする説では、奄美群島と沖縄本島に分ける2区分説と、奄美大島~徳之島、沖永良部島~沖縄本島北部、沖縄本島中部~南部の3区分に分かれる説があることなどを説明。歴史的関係から言語変化を分類した系統樹モデルからは、琉球諸語の同系性などをひもといた。
ワークショップでは、奄美大島方言の「猫=北部・まや、南部・みゃー」「サイマイモ=北部・とん、南部・はぬすぃ」といった地域差のある方言を参照し、分布マップをグループごとに作成した。
大島高校2年の森田涼必(すずみ)さんは、総合的な探究の時間で取り組む題材に役立てようと仲間3人で受講を決意。講座を通じて「日常で使われる島口の文章の特徴をはじめ、島の方言の分布や発音の表記方法などが理解できるように頑張りたい」と話した。
次回は24日。「奄美大島方言の発音の仕組みと表記」をテーマに学ぶ。

