クガツクンチ「諸鈍シバヤ」

飾りをつけた棒で激しく打ち合い、飾りが舞い散る「スクテングヮ」

諸鈍小中学校の児童生徒が演じた「カマ踊り」

諸鈍シバヤの最後を飾った「タカキ山」

観衆コミカルな演技楽しむ
島内外から多くの観衆

 旧暦の9月9日(クガツクンチ)の29日、瀬戸内町加計呂麻島・諸鈍集落の大屯(おおちょん)神社で国指定重要無形民俗文化財「諸鈍シバヤ」があった。紙のお面をつけた集落の男性や諸鈍小中学校の児童生徒ら27人がコミカルな動きの11演目を披露。島内外から訪れた多くの観衆を楽しませた。また、同集落出身の唄者、久田博法さん(34)が歌い手として参加するとともに、シマ唄を披露し会場を盛り上げた。

 諸鈍シバヤは、1976年に国の重要無形民俗文化財に指定。紙で作った面(カビディラ)と陣笠(じんがさ)風の笠をかぶり、囃子(はやし)と三味線(しゃみ)を担当するリユーテの伴奏にのって演じるのが特徴。源平の戦いに敗れ落ち延びてきた平資盛(たいらのすけもり)一行が、土地の人々と交流を深めるために行ったことが始まりと言われている。

 第1部は、演者らのホラ貝やハト(指笛)を鳴らしながら踊る「イッソオ(楽屋入り)」で幕開け。諸鈍小中学校の児童生徒たちも、「ククワ節」や「キンコウ節」などに参加し、会場を盛り上げた。

 第2部は、イノシシとの格闘の様子を演じた「シシキリ」で始まり、大太鼓を抱えた演者や踊り手が会場いっぱいに踊りを披露する「タカキ山」で締めくくられた。

 保存会の吉川久也会長(54)は「練習時間は少なかったが、久田さんも参加し例年よりも良く仕上がった」とし、「どんな形でも継承していくことが重要」と語った。

 奄美市名瀬出身で奈川兼横浜市から来場した、直原和博さん(61)は「3年連続で来場している兄に誘われて来た。無表情のお面をつけてはいるが、表情を感じる演技で感動した」。4月から同町役場に入庁した、十倉弘丞さん(22)は「初めて見たが、他の集落の豊年祭とは規模も違く良かった。子どもたちも集落のために参加していて、将来にわたり続いていってほしいと思った」と話した。