「知名町の戦後史(Ⅱ)」刊行

「知名町の戦後史(Ⅱ)」を持つ、語り手の東文治さん(中央)と聞き書き講座受講生の長山美香さん(右)、教育委員会の森田太樹さん(左)(18日、知名町)

出身者10人から聞き書き 町教委

 【沖永良部】知名町教育委員会は18日、「昭和100年・戦後80年 沖永良部島聞き書き選集『知名町の戦後史(Ⅱ)』」をこのほど刊行したと発表した。沖永良部出身者で現在島を離れて暮らす人や本土から戻って来た人ら10人が語り手となり、戦後の島の様子や本土での暮らしなどを1冊にまとめた。

 本は、74~93歳までの出身者の戦後史を「聞き書き」を通して記録。地域おこし協力隊の三上大輔さんが編集を担当した。24年3月刊行の「知名町の戦後史(Ⅰ)」の続編で、5月末に刊行された。

 冊子の最後には、「写真家・芳賀日出男が残した奄美」をテーマに、芳賀ライブラリーの棚木晴子さんへインタビューした記事などを掲載した。

 この日は、同町の小米港前で刊行記念イベントを開催。終戦後に初めて小米港にバスが降りてきた様子が本に掲載された、語り手の東文治さん(81)は「自分は小学6年生だった。はしけでバスが運ばれてきて、たくさんの人が港に見に来ていた」と当時を振り返った。

 三上さんは「島を離れて暮らす島人がどのような思いでふるさとを見ているのか知りたいと思った」と聞き書きを始めた理由を明かし、「島の文化的な資源を正しく記録、保存、活用して次世代に継承することも意義のある活動ではないか」と語った。

 このほか、三上さんが講師を務める公民館講座「聞き書き講座」(受講生9人)の活動紹介もあり、受講生の長山美香さん(51)は「いま話を聞いておかないといけない人がたくさんいる。その内容を島の宝として残していきたい」と話した。

 A5版308ページ。1冊2200円(税別)。おきのえらぶ島観光協会売店または観光協会ネットショップで購入できる。問い合わせは、知名町誌編さん室電話0997・84・3166まで。