サトウキビの一本道で高橋さん(提供写真)
雄大な大地に魅せられ、全国47か所ある日本ジオパークの旅を制覇していた兵庫県在住の高橋聡さんがこのほど、48か所目に新規認定された喜界島を訪れた。高橋さんは認定エコツアーガイドの案内で、8か所のジオスポットを周遊。隆起サンゴ礁が織り成す地質や文化を堪能した。
高橋さんは、同県加古川市在住の会社員。和歌山県の南紀熊野ジオパークセンターを訪れた際、ガイドから説明を受けた大地の成り立ちやカルデラ噴火の尋常ではない活動の実態を知り感動。ジオパーク巡りを始めた。
2023年からは、周遊のためのスタンプラリーアプリ「ジオパークな旅」を活用しながら24年12月に当時の46か所を完全制覇。その後は新規認定された三好、蔵王もすぐさまに訪れていた。
喜界島の認定は10月6日。高橋さんは翌11月15日に来島し、サンゴ礁段丘が眺望できるテーバルバンタやサンゴの石垣が残る阿伝集落、大地からせり出した巨大ガジュマルなどを1日かけて巡った。手作りの日本ジオパークコンプリートTシャツを着て周遊に臨んだ高橋さんは「百聞は一見にしかず。隆起した大地、壮大な景観を実感できてよかった」と話した。
全国のジオパークについて、「人と大地が共存し守り続けられているのがジオパーク。それぞれの特徴を理解し、後世へつなげる取り組みを行っている点では全国変わりない」と高橋さん。喜界島へは、「熱量の高いガイドのいるジオパークは、地域の人との一体感も想像できる。4年後の再認定を見据え、ベテランジオパークに学びながら、レベルアップが図られることを楽しみにしたい」と期待を込めた。
案内した奄美群島認定エコツアーガイドの谷川理さんは、「高橋さんには他のジオパークと比べてもそん色のない魅力的な島だと言葉をいただき、島のガイドとしても自信につながった。多くのファンにもっと島を知ってもらえるように努めたい」と話していた。

