瀬戸内町総合防災訓練

マイナンバーカードで避難者情報を把握する実証訓練が行われた(21日、瀬戸内町のきゅら島交流館)

巡視艇「いそなみ」(左)が町営船「せとなみ」を引航する訓練

手安ヘリポートから久慈に向けて離陸するガソリンを載せたドローン

南海トラフ想定、高台へ避難
マイナカードの実証実験も

 南海トラフ地震を想定した瀬戸内町総合防災訓練が21日、町内全域で行われた。消防や自衛隊、警察など約20機関と住民約770人が参加し、情報伝達や住民避難、救護方法などを確認。ドローンによる偵察や物資輸送、避難誘導のほか、マイナンバーカードの利活用による避難者情報を把握する実証実験も初めて検証された。

 訓練では午前9時頃、南海トラフを震源とする強い地震が発生し、同町で震度2を観測。気象庁は奄美大島沿岸海域に「大津波警報」を発令し、高さ約5㍍の津波が到達すると推定。町は災害対策本部設置後、住民に対し、防災行政無線やSNS、エリアメールなどによる「避難指示」を発表した。

 集落ごとに行われた住民避難では家屋の倒壊や道路の決壊を想定し、徒歩で高台に移動。同町古仁屋の町役場では災害対策本部運営訓練、きゅら島交流館では避難所運営訓練など取り組まれ、救急法講習や避難所での共同生活を考えるワークショップや寸劇もあった。

 ほかにも巡視艇「いそなみ」が町営船「せとなみ」を引航する曳航(えいこう)訓練、ドローンによる被災地偵察や物資輸送訓練、避難誘導の検証も行われた。

 マイナンバーカードを用いた避難所運営の実証実験では、従来の手書きなどを介した個人情報の収集を含む、4グループで時間を比較。マイナンバーカードの個人IDの読み取りが約7秒に対し、従来式は約2分だった。

 参加機関が訓練内容を報告する事後研究会で、本部長の鎌田愛人町長は「瀬戸内町は防災関連の各組織は充実しているが、どのように生かすか。そして、住民の防災意識の向上が何よりも大事。自助、共助、公助も踏まえた体制強化に取り組みたい」と講評した。