美しい海浜環境を守ろう!

急斜面をたどって漂着ごみ回収にも協力したボランティアたち=8日午前、徳之島町金見海岸
異様に多い外国由来の漂着ごみの分別作業

徳之島町「金見海岸清掃会」
寒風突き160人、漂着ごみ回収

【徳之島】冬季恒例の「金見(かなみ)海岸清掃会」(徳之島町金見集落主催)が8日午前、同町の金見海岸で行われた。気圧の谷に寒気を伴う悪天候の中、ボランティア約160人が参加し、北風と潮流に乗って毎年この時期に押し寄せる漂着ごみの回収に汗を流した。地球規模の課題であるマイクロプラスチック問題への理解も共有した。

金見海岸は、世界自然遺産の島・徳之島の東北端に位置し、集落を含む一帯が奄美群島国立公園(第3種特別地域)に指定される極めて貴重な地域。島内有数のウミガメの産卵地であり、国天然記念物オカヤドカリの一大繁殖地としても知られる。一方、冬季には外国由来の浮きや漁網などの漁具、清涼飲料のペットボトルなど大量の漂着ごみが流れ着き、美しい海浜環境を脅かしている。町当局も町シルバー人材センターに委託して対応しているが、冬季の漂着量は手に負えない状況が続く。

清掃活動は、当初はNPO法人徳之島虹の会が主催し、2回目以降は地元の一般社団法人「金見あまちゃんクラブ」(元田浩三代表理事)が引き継いできた。10年目となった今年は、「奄美群島の宝を次世代につなぐ助成事業」(群島広域事務組合)の支援を受け、金見集落(太良富彦区長)主催、両団体共催の形で実施された。

活動開始時の午前9時頃の気温は9~10度台。海上はしけ、小雨交じりの北風(6~8メートル)が吹き付け、体感温度はさらに低下した。家族連れの4歳から91歳まで幅広い年代の参加者が、「金見崎灯台」東側から北部一帯の海岸線に分散し、人海戦術で漂着ごみ回収に挑んだ。

急こう配で海抜差数十㍍ある通路をたどり、人力で運び出したごみは、プラスチック製の浮きや漁網、発泡スチロール、ペットボトルなどで、総量は軽トラック9台分(うち燃やせないごみ1台)に及んだ。クリーンセンターのトラブルを受け、より細分化された分別作業にも力を合わせ、運搬には徳之島建設業協会も協力した。

共催団体の代表らは「悪天候にもかかわらず参加をいただいた皆様に感謝。自然保護意識の高まりも感じた」。初参加した男性(35)は「予想以上のごみの量に驚いた。回収地点までの急斜面では多くの人手が必要だと実感した。大変だったが地域に貢献できてよかった」と話していた。