「徳之島のいろは」シリーズで、陶工気分に浸りながら土器作りに挑戦=1日、伊仙町
創造力豊かに「祖父の闘牛」をイメージする子どもも
【徳之島】伊仙町歴史民俗資料館の体験イベント「徳之島のいろは」の今年度プログラムの一つ「陶器作り」が1日、同町農業支援センターであった。家族連れなど約30人が参加。中世期唯一の「徳之島カムィヤキ陶器窯跡」(国指定史跡)でもおなじみ〝焼き物のまち〟の陶工集団の気分にも浸りながら挑戦した。
地域の特色ある埋蔵文化財活用事業「徳之島のいろは」シリーズの一つ。今年度プログラムの第4回に「土器作り」を初企画。「約1万5千年前(縄文時代)に生まれ、当時の生活を激変させた道具の一つ。徳之島でもはるか昔から作り続け豊かな食文化を支えた。いにしえの徳之島人となって、自分だけの土器を」などと呼び掛けた。
講師の與嶺(よみね)友紀也学芸員(33)は参加者たちに「伊仙町はカムィヤキなど歴史的にみて〝焼き物のまち〟のイメージがある。面縄貝塚などの土器(縄文・弥生式)の模様には祭祀(し)など精神文化の意味もあり、初の企画で体感してほしい」とも呼び掛けた。
参加者たちは簡単な土器編年と作り方など説明を聞いた後、約2時間、市販の陶土(信楽土)をこねて思い思いの土器作りに没頭。各自の力作は同資料館で自然乾燥後、電気釜で焼成して返却される。
徳之島町から参加した中尾小織さん(47)は「カムィヤキとかがあって徳之島はすごい所、との夫の勧めもあって娘と2人で参加した。教科書に載っている縄文土器みたいな物をと思ったが、形も文様も難しかった。改めて昔の人たちはすごいと思った」。娘の茉莉乃ちゃん(亀徳小2年)も「友達が好きなネコをイメージ。土をこねるのも楽しかった。宝物として大切に飾ります」とにっこり。
参加者アンケートには「集中して作ることができて、時間があっという間に過ぎた。周りの作品を見るのも楽しかった。次回は考古学者の気分で発掘・探検も体験してみたい」などの感想もあった。
與嶺学芸員は「大人は家庭の器の延長線に固定しがちだが、子どもたちはツノを付けたり自由に創作していたのが印象的。現代版の陶工集団のように打って出る人に育ってくれればうれしい」と話した。

