喜界島で外来カイガラムシ被害が初確認され、ソテツの伐倒駆除が行われた(7日、喜界町赤連地区)
外来カイガラムシ(和名ソテツシロカイガラムシ)によるソテツ被害が喜界島にも飛び火した。初確認を受けて町は被害木を伐倒駆除するとともに拡大を防止するため定期的なパトロールを行っており、週明けからは全世帯に啓発チラシを配布する。
県大島支庁林務水産課によると、喜界島での被害初確認は1月31日。同庁喜界事務所の職員が、赤連地区の道路沿いに植樹されているソテツが被害を受けているのを見つけた。同課に報告があり、町農業振興課に連絡。私有地のため、町が所有者の許可を得た上で2月1日、処分を委託されたあまみ大島森林組合喜界支所が被害ソテツ9本を根元から伐倒した。
検体を林務水産課が同じ県機関の森林技術総合センターに送り、鹿児島大学に同定を依頼した結果、同月下旬にCAS(キャス=学名アウラカスピス・ヤスマツイの英語表記通称)と確定した。同課の山之内治課長は「喜界島への侵入経路は不明。カイガラムシは風や人の衣服に付着するなどして拡大する。他地域への被害拡大を防ぐためにも、被害が全域にわたっている奄美大島からのソテツを持ち出さない、持ち込まないに引き続き協力していただきたい」と呼び掛けている。防除について県は、マツグリーン液剤2など薬剤を用いた防除スケジュールを示しているが、山之内課長は「1回の散布で済むような効率的・効果的な防除方法の確立について関係機関による研究が進められている」と説明する。
喜界町では伐倒した被害ソテツからの外来カイガラムシ飛散を防ぐため、ブルーシートをかけている。今月中には町クリーンセンターで焼却処分する予定。町農林振興課は「これ以上の被害が出ないようにしたい」として2週間に1回見回りをしているほか、町ホームページで被害確認を伝えるとともに防除方法などを記載し啓発。同様の内容のチラシも作成し、来週には区長を通して全世帯に配布する。自生・植樹を含めて喜界町も島内全域にソテツがあり、道路沿いや私有地のほか、畑の境界用としても植えられているという。「ナリみそ」など食文化の歴史もある。
奄美大島、喜界島以外の被害は、大島支庁によると、加計呂麻島(瀬戸内町)でも県道沿いを中心に確認(今年2月末現在計7本)しているが、同定されていない。同島での被害は「西側半分まで広がっている」という情報もある。被害の特徴として▽葉の裏面や付け根に白いカイガラムシが多数付着▽多くなると葉の表面や幹にも付く▽激害になると、葉が黄白色になって枯れる(自然の葉が枯れた場合と異なり、葉が立ったまま枯れる)―がある。

