新首長インタビュー

大和村長に5選された伊集院幼氏
村の発展には独自政策必要
「福祉総合施設」構想も

 19日に告示された大和村長選は現職の伊集院幼氏(64)が無投票で5選を果たした。一夜明けた20日、伊集院氏は疲れた様子も見せず、「村民が安心して暮らせる村づくり」実現のため、新たな福祉政策の構想を明らかにした。悲願の戸円~大金久トンネル着工への意欲をにじませ、観光拠点による関係人口創出を5期目の課題に挙げた。

 ―当選を受けて。

 「重責を担い、責任を感じる。これまで以上に村政を進めてほしいという村民の声だろう。気を引き締めたい」

 ―無投票については。

 「村民に評価をいただく機会がなかったことには不安があるが、政策論争をしようとする候補者が現れなかった。結果を受け止め、村政を進めていく」 

 ―政策のスピード感を感じる。

 「村は平成の大合併に参加せず単独の道を選んだ。持続可能な村を作るには、ほかの自治体と同じことをやっていても始まらない。役場職員の意識改革も必要。時間はかかったが、職員からの提案も増え、変化が見て取れる」

 ―公約の達成について自己評価は。

 「8割方は達成したと思っている。継続と見直しを図りながら村づくりに努めていく」

 ―5期目の位置付けは。

 「多選批判の声があることは承知している。だが、政策実現には時間がかかる。村を先に進めるには新たな取り組みが必要。(2017年に設立した)合同会社ひらとみは、高齢化に伴う農地の遊休地化を防ぎ、産業を守る基盤となっている。スモモとタンカン果樹園を守り、次代につないでいかなければならない」

 ―新たな取り組みは。

 「村直営の特別養護老人ホーム『大和の園』の移転を機に、デイサービスのある社会福祉協議会と一体化し効率的に運営したい。さらに、認定こども園を融合させた『福祉拠点施設』の構想がある。給食を提供する施設を集約し、人材も有効活用できる」

 ―防災面は。

 「津波への対応が必要。高台にある学校設備を再整備し、防災施設としての機能充実を図りたい」

 ―クロウサギ施設を核としたさらなる観光誘客は。

 「大学の研究者が調査・研究の拠点として利用することで、情報発信基地になる。ロードキル問題に取り組んでもらう計画もある。大学との連携を進めることで、新たな企業とのつながりが生まれる可能性もある」

 ―人口減対策は。

 「住居の確保が重要。今ある空き家の活用を進め住居の確保を進めていく」

 ―戸円~大金久のトンネルについては。

 「最近まで片側通行が続くなど災害が多い場所。村は、地権者の合意を得て事業要望していく。ルートが確定すれば先が見えてくる」

 ―村民へのメッセージを。

 「安心して住める村づくりのために働く。高齢者が身近で医療を受けられる福祉の村を作りたい。公約に掲げるだけではなく、実行あるのみ」
(聞き手・平田 実)

メモ

 (いじゅういん・げん)同村津名久出身。好物だという豆腐は食卓に欠かせない。晩酌はせず、魚と野菜を中心とした食事。健康維持に月2回は、温泉に通う。趣味は庭いじり、特技は水泳(クロール)。妻つるみさん(67)、長男(37)と同村大棚で3人暮らし。