陸自ヘリ(UH―60)2機を投入した入院患者の搬送訓練=3日、徳之島町総合運動公園

海路による住民避難訓練では「急病者発生」などさまざまなケースも想定した=3日、徳之島町・亀徳新港
【徳之島】武力攻撃予測事態を想定した 域外(島外)への避難など国民保護共同実動訓練のうち徳之島3町では3日、避難住民たちの海路搬送を想定した徳之島町亀徳新港(同町亀津)と入院患者らの空輸を想定した同町総合運動公園での訓練を展開。講評では地区ごとの詳細計画の作成が高く評価され「行政と住民の日頃からのコミュニケーションが不可欠。訓練を継続し〝顔の見える関係性〟を構築しておくことが混乱防止の鍵になる」とのアドバイスもあった。
図上訓練に続き午後2時過ぎから実動訓練がスタート。情報伝達・住民避難・残留住民対応の各想定訓練を並行して展開。徳之島地区では施設(徳之島町・特別養護老人ホーム徳寿園)入所者たちの亀津新港への搬送想定訓練も実施。徳之島徳洲会病院(亀徳)からは想定入院患者を同町総合運動公園へ救急車で搬送。陸上自衛隊・第8飛行隊(熊本)の中型多目的ヘリ(UH―60)2機に引き継ぐ訓練も展開した。
徳之島・天城・伊仙3町の「避難住民」役計75人が待機した亀徳新港ターミナルの待合所では、行方不明者の捜索や島外避難への不安からパニック状態となった住民への対応、急病人の救護・救急車要請など事案も想定して対処した。訓練終了後は、国・県・各町・消防など関係機関と協力団体の代表らが参加して徳之島町役場で訓練講評を公開した。
東京消防庁震災対策課(中島立臣課長)は、船舶や航空機活用を想定した地区ごとの詳細な避難計画の作成をはじめ、QRコードを活用した避難者の動態管理などもスムーズに行われていた点を高く評価。その上で、「未経験の事態ではデマや不安が広がるため、行政と住民の日頃からのコミュニケーションが不可欠。訓練を継続して〝顔の見える関係性〟を構築しておくことが混乱防止の鍵となる」ともアドバイスした。
避難住民役の1人・天城町天城集落区長の柚木茂さん(71)は「有事の際の具体的な避難手続きの流れを把握できたが、本番では訓練通りに動けるかは不安。昨今の不安定な国際情勢の報道などに危機感や心配は尽きない。最終的には政治の力で平和的に解決して欲しいと願っている」と話した。

