終盤は鹿児島市重点

終盤を迎えた県知事選。各陣営は大票田の鹿児島市を重点に街頭演説などの活動を徹底している

3陣営、街頭演説徹底し政策訴え 県知事選

 任期満了に伴う県知事選挙は、7日の投開票まで3日と迫り、終盤を迎えている。3陣営の遊説は県全体選挙人名簿登録者数の4割近くを占める大票田で、無党派層の多い鹿児島市を重点にしており、街頭演説を徹底することで知名度アップとともに政策の浸透を図っている。

 知事選に立候補しているのは、新人で元自民党県議の米丸麻希子氏(49)、新人で市民団体共同代表の樋之口里花氏(52)、現職で2期目を目指す塩田康一氏(58)=いずれも無所属、届け出順=。現職に新人2氏が挑む構図となっている。

 4日の遊説を指宿市内での街頭演説からスタートした米丸氏陣営は、人通りの多い山形屋前など鹿児島市内に移動し街頭演説を繰り返した。5日も鹿児島市内や日置市などでの街頭演説を予定しており、街宣活動最終日の6日も鹿児島市内を重点にして最後は天文館で締めくくる予定。「まだまだ厳しく、現職の背中がなかなか見えない状態。引き続き県民一人一人に対し、候補者の考えを真摯(しんし)に訴えていきたい」(陣営関係者)。

 樋之口氏陣営は4日午前、川内原子力発電所前から活動開始。1号機が40年運転延長期間に入るのに合わせて実施の抗議活動に連帯し演説。午後からは鹿児島市内に移動し街頭演説を行ったが、5日は出身地の霧島市のほか姶良市でも街頭演説を行い、最終日の6日は谷山地区から始まり鹿児島市内での街頭演説を繰り返し、最後は天文館で締めくくる予定。「出馬表明からの期間が短く広がりを課題にしてきたが、着実に浸透しつつある」(陣営関係者)。

 塩田氏陣営は4日、谷山地区など鹿児島市内で街頭演説を行った後、姶良市に移動。5日も谷山地区や吉田・吉野地区など周辺部で街頭演説を行い、最終日の6日は中心部で活動。中央駅周辺、天文館などで街頭演説を行い、最後は中央駅で締めくくる予定。選挙戦前半は地方での活動を重ねたが、後半は鹿児島市など都市部を重点。「都市部は無党派層が多いだけに、なかなか読めない。選挙カーなどに対し、手を振る人々が増えてきた」(陣営関係者)。

 なお、4年前の前回選の投票率は49・84%で、参院とのダブル選だった前々回の56・77%を6・93ポイント下回った。SNS(インターネット交流サイト)を通して期日前投票の案内など投票を呼び掛ける陣営もある。