県議会代表質問

経営感覚優れた農業者育成
全国サミット開催で弾みに
巡回型通級指導モデル、奄美市でも

 県議会3月定例会は25日、代表質問が始まり、同日は自民党の西髙悟議員=志布志市・曽於地区=、禧久伸一郎議員=大島郡区=が登壇した。今年10月に鹿児島県では初となる全国農業担い手サミットが開催されるが、塩田康一知事は意気込みについて「認定農業者をはじめとする経営感覚に優れた農業者の育成に一層の弾みをつけたい」と述べた。

 「第27回全国農業担い手サミットinかごしま」は、「日本の未来を語ろう!南の宝箱 鹿児島で~共に創ろう!新しい農業のカタチ」がテーマ。県内外から2000人程度の農業の担い手が集い、10月23日に全大会(鹿児島市)、23~24日は県内6地域(鹿児島、南薩、北薩、姶良・伊佐、肝属、曽於)で地域交流会がある。

 知事は答弁で「県ではこれまで実行委員会を中心に県内外の農業関係者への広報活動を行うとともに、さらなる機運の醸成に取り組んでいる」と報告し、開催により本県農業者と全国各地の意欲ある農業者との交流を通じて新たなネットワーク構築を期待。「経営感覚の優れた農業者の育成を図ることで、農業所得を向上させる『稼ぐ力』を引き出し、本県農業のさらなる発展に努めたい」と述べた。

 生産資材費の高騰の一方、子牛価格の低迷で厳しい経営環境にある肉用牛生産農家への2025年度の経営安定対策についての質問があった。米盛幸一・農政部長の答弁によると、国において肉用子牛の生産安定及び価格安定を図るため肉用子牛生産者補給金制度が措置されているが、25年度の保証基準価格が1万円引き上げられ57万4千円に見直される。また、子牛価格の低下などにより肉用牛生産基盤の弱体化が懸念されることから優良和子牛生産推進緊急支援事業が措置されているが、25年度の発動基準価格が1万円引き上げられ61万円に見直す。さらに地域内自給飼料の生産利用に取り組む生産者に対しては平均売買価格が61万円を下回った場合、県本土では子牛1頭あたり1万円、離島では5万円が交付される和子牛産地基盤強化緊急特別対策事業が新たに措置されたことを報告した。

 防災関係では、自主防災組織の状況と地域における防災力の充実・強化に向けた県の取り組みを質問。桑代毅彦・危機管理防災局長は「本県の自主防災組織は、24年4月時点で組織数が4591、組織率92・6%」と答弁。自助・共助・公助のうち地域での取り組みが求められる自助・共助に関しては、防災に関する講習会や出前講座の実施を通じて県民への防災知識の普及啓発や防災意識の高揚のほか、地域防災推進員の育成や地区防災計画の策定に取り組んでいるとした。

 特別支援教育の一つとして進められている「巡回型通級(つうきゅう)指導教室開設のためのモデル事業」について質問があった。通常の学級に在籍している児童を対象に週に数時間、特別な指導を行うもの。巡回型の通級指導をすることで、通級指導教室を設置していない小学校に在籍する児童が自校で、専門性の高い通級による指導を受けられるようにする。地頭所恵教育長は「今年度は薩摩川内市、鹿屋市、奄美市において17校38人を対象に指導を行っている」と答弁。対象児童の保護者からは「送迎の負担がなくなった」、担任からは「他校への移動の必要性がなくなったため在籍校の授業を欠席することがなくなった」など指導を評価する声が寄せられた一方、各市町村教育委員会から「中学校でも実施してほしい」「近隣の市町村も巡回先に加えてほしい」といった意見も出されたとして、地頭所教育長は「来年度(25年度)から中学校や近隣の市町村への巡回指導に取り組むなど引き続き通級による指導の充実に努める」と述べた。

 特別支援教育課によると、奄美市では名瀬小に巡回通級指導を担当する教員を配置し、同小以外の2校3人に対し行っている。

 26日も代表質問がある。