県議会3月定例会は4日、引き続き一般質問があり、本田静議員=自民党、鹿児島市・鹿児島郡区=、湯浅慎太郎議員=県民連合、姶良市区=、犬伏浩幸議員=無所属、姶良市区=、寿肇議員=自民党、大島郡区=が登壇した。製糖過程で生じる糖蜜を回収する船が故障し運休による影響が質問され、当局は二つの製糖工場で操業停止を余儀なくされていることを報告するとともに故障している1隻の運航再開については「3月中旬頃」との見通しを示した。
寿議員の質問に米盛幸一・農政部長が答弁した。それによると糖蜜の回収は、鹿児島―沖縄の各島を巡回する輸送船2隻のうち1隻が昨年12月に故障し現在遅れが生じている。各製糖工場ではメンテナンスにかかる操業停止期間の前倒しや1日あたりの圧搾(あっさく)量を減らすなど操業停止を回避する対応をしているが、「二つの工場で糖蜜保管用のタンクが満量となり操業停止を余儀なくされている」と説明。
農産園芸課によると、操業停止は種子島の新光糖業中種子工場(中種子町)と奄美市笠利町の富国製糖奄美事業所。このうち富国製糖は奄美新聞の取材に「2月1日~27日までは操業したが、28日~3月3日まで工場の洗缶により操業を中断していた。これを7日まで延長する」とし、「7日には回収船が寄港(赤木名港前肥田地区)する予定で、これにより8日には操業を再開できる」としている。
県では2月12日に市町村、JA、製糖工場の関係者を参集して糖蜜に関する情報交換を開催し情報共有を図るとともに、土づくり資材として糖蜜の活用検討や次年産への影響を緩和するため春植えや管理作業を行うなど関係者間で確認した。米盛部長は「故障した1隻の運航再開は3月中旬頃とうかがっている。引き続き輸送船の通常運航の再開について情報収集していく」と述べた。
外国からの武力攻撃に備える離島での国民保護訓練について塩田康一知事は答弁で「今年度、国が奄美群島、沖縄県全域を要避難地として指定し、群島住民の避難先を県本土とする想定で群島全体の輸送力の確保について検討し避難要領を作成した」と報告。1月の図上訓練、沖永良部島での避難訓練・要配慮者搬送訓練などを踏まえ「関係機関の連携強化、地域住民の理解促進に一定の効果がみられた」とする一方、「住民避難に要する期間を短縮するためのさらなる輸送力の確保や国民保護に関する普及啓発が必要と考えている」と述べた。
長期化している離島における日本エアコミューター(JAC)の減便・欠航について竹内文紀・地域政策総括監は「使用機材部品の不具合及び長期整備に伴う整備計画の大幅な見直しが必要となったことから欠航便が発生した」と述べた上で、「離島住民にとって離島航空路線の安全運航と利便性の確保は重要なことから同社(JAC)に対し地域への丁寧な説明を行うよう申し入れた」と報告した。
教育行政ではハラスメントの増加など教職員の不祥事が相次いでいる中、服務規律徹底や相談対応、再発防止取り組みの質問があった。地頭所恵教育長は「県教委が今年度把握したハラスメント事案は全て校内の相談員や管理職、県教委の相談窓口への通報により発覚したもの。服務規律徹底に向けた研修では新たにリスク(飲酒運転・ハラスメント)への自覚を促す教員研修教材を開発した。グループワークを通してリスクを自分事と捉えることを目指した内容となっている」と答弁し、今後も他の不祥事案に対応する教材のシリーズ化を目指すとした。
多くの不祥事案、懲戒処分を受けて地頭所教育長は「危機的な状況と認識している。全ての教職員に対し児童生徒の教育に携わる者としての自覚を強く求めるとともに学校や市町村教育委員会と一体となり、不祥事根絶に向けたさまざまな取り組みを徹底し、その実効性を高めていく」と述べた。
5日も一般質問(最終)がある。
