浅尾環境相(左から2人目)とマングースバスターズのメンバー
浅尾慶一郎環境相は30日、奄美大島でのフイリマングース防除事業などの取り組みを視察した。一般財団法人自然環境研究センター奄美大島事務所(奄美市名瀬浦上)、奄美大島世界遺産センター(同市住用町)、奄美野生生物保護センター(大和村思勝)、アマミノクロウサギミュージアム(同)の4か所を視察。マングースの完全駆除を目指してきたマングースバスターズから実際に使用したわなや駆除の方法などの報告を受けた。
マングースバスターズのメンバーは現在、後藤義仁さん(50)、阿部愼太郎さん(61)、松田維さん(55)の3人。同バスターズは今年5月、千代田区の中央合同庁舎で開催された「2025年度『みどりの日』自然環境功労者環境大臣賞」を受賞した。
環境相の視察を受けてバスターズの後藤さんは「今後の奄美大島の生態系保全を考えると、他の外来種対策や、外来種以外の生態系保全にかかわるものがいろいろあると思うので、携わっていけたらいいし、それを続けていくことがシマにとって大切だと思う」と話した。
この日最後の視察は大和村のアマミノクロウサギミュージアムQuruGuru(くるぐる)。伊集院幼村長らの案内で施設を見学後、記者会見を行った。
浅尾環境相は「昨年9月のマングース根絶について環境省から発表があり、立役者であるマングースバスターズの皆さんから直接話が聞きたいと思い来島した。奄美大島のような面積の大きい島でのマングース根絶は世界的に前例がない快挙。達成できたのは防除作業に携わるバスターズの長年の努力と同時に、日々のさまざまな工夫を今回の視察で実際に見せてもらった。マングース防除で培った経験を生かして外来種対策を進めてほしいと考えている。今回初めてアマミノクロウサギを見ることができ、ぜひ多くの人に来場してほしい」とあいさつした。
伊集院村長は「大和村に25年前、環境省の奄美野生生物保護センターが開設されたことが世界自然遺産につながったのではないか」と述べた。
今回の視察の目的として浅尾環境相は「マングースの根絶から1年。生物多様性の保全の取り組み、その中での課題をどう取り組んでいくかを検討したい」と語り、立役者であるバスターズの活動を「人がなかなか入れない所を含めて根絶ができたのは、それまでの苦労や工夫、大変なものがあったと思う」と評価。今後の外来種対策について「バスターズが取り組んだノウハウを他の地域においても生かせる」。奄美大島から天然記念物のオカヤドカリを密輸しようとしたことについては「固有種については持ち出されないように、関係自治体や航空機関とも連携し、しっかりと対応していく」と述べた。
奄美に環境相が来島したのは山本公一元環境相以来8年ぶり。

