防除へ1億8300万円計上

セグロウリミバエ(沖縄県提供)

予算は国庫支出金 奄美の侵入確認地域で対策
県9月補正案

 県は27日、トランプ関税(米国相互関税)による輸出への影響支援や災害復旧事業などを盛り込んだ52億500万円の今年度一般会計補正予算案(9月補正)を発表した。奄美関係では主にウリ科など果菜類の害虫セグロウリミバエによる農作物被害を防止するため、防除作業を行うための予算を補正している。

 セグロ防除で予算を計上しているのは特殊病害虫対策事業。補正額は1億8300万円で、補正後の累計は7億864万7千円。侵入が確認された沖永良部島及び与論島等(奄美大島や徳之島を含む)で、まん延防止のための寄主果実除去や薬剤散布などの防除作業を行う。

 経営技術課によると、予算は全て国庫支出金で県の持ち出しはない。今後も随時、国に要望していくという。補正はセグロの初動対応を想定していなかったためで、予算化により防除作業の市町村への委託など強化される。薬剤による防除ではベイト剤(ミバエの好む餌と殺虫剤を混合したもの)散布や、薬剤を染み込ませた簡易誘殺資材の設置が進められている。

 財政課によると、今回の補正予算案は、米国関税措置による牛肉やブリ、お茶(抹茶)といった県産品の輸出への影響が懸念される中、米国向けの水産物の滞留が生じた場合の保管料支援に必要な経費や、輸出先のさらなる多角化を図るため、新たな市場として有望な東南アジアでの販路開拓の取り組みに要する経費などを計上。主なものでは県産品攻めの海外展開促進・強化事業に5千万円、鹿児島県産品等セールス推進事業に4200万円。災害復旧は、梅雨期の大雨被害に対する事業や、新燃岳噴火に伴う土砂災害を防止するための砂防工事に要する経費等を計上。額が大きいものでは河川等災害復旧事業(過年災)16億3100万円がある。

 このほか新規に高校生等臨時支援金事業として11億47万2千円を計上。所得制限により就学支援金の支給対象外となる世帯の高校生などに臨時支援金を支給するもの。内訳は私立分6億5300万3千円、公立分4億4746万9千円。

 補正予算案の歳入は国庫支出金が38億7600万円で全体の74・47%と7割以上を占め、他は地方交付税3億5300万円、県債9億7600万円を充てている。

 補正予算案は9月5日開会の県議会定例会に提案する。

セグロウリミバエ 瀬戸内町で初確認、徳之島町では幼虫
誘殺数9市町村合計189匹

 県は27日、瀬戸内町、奄美市、徳之島町及び知名町に設置している調査用トラップ(わな)で、害虫セグロウリミバエが誘殺されたと発表した。このうち瀬戸内町(加計呂麻島於斉)は初確認。また、徳之島町では誘殺確認に伴い実施した寄主果実調査で、徳之島で初となる幼虫が確認された。

 経営技術課によると、19~25日の誘殺状況。瀬戸内町(25日)は1匹、奄美市(21日名瀬小湊)同、徳之島町(21、25日に下久志)3匹、知名町(25日知名)1匹の計6匹。誘殺確認市町村は新たに瀬戸内町が加わったことで9となり、新規を含む合計数は189匹まで増えた。

 寄生果実調査(幼虫やさなぎの有無の確認)の結果は、新たに確認された徳之島町(1例)のほか、これまでに宇検村(同)、和泊町(同)、知名町(同)、与論町(2例)となっている。

 雄成虫の誘殺確認を受けて、瀬戸内町、奄美市及び徳之島町では初動対応。増設してのトラップ調査、寄主果実調査のほか、寄主果実等の除去や防除が進められる。知名町ではベイト剤による防除、寄主果実等の除去、簡易誘殺資材による防除を定期的に実施している。

 幼虫は薬剤散布を行わない家庭菜園で確認される傾向にあることから、国や県、地元自治体の関係機関は地域住民に対し、家庭菜園でウリ科野菜等の寄主植物の栽培を自粛するよう要請している。