宇検村で「ミキ」作り講座

地元住民やⅠターン者らが奄美の行事食「ミキ」作りを実践して学んだ(5日、宇検村湯湾)

身近な食材で伝統食づくり
村生活研グループ連協

 宇検村生活研究グループ連絡協議会(桑野由里子会長、会員9人)は5日、奄美群島の行事食「ミキ」作りの講座を村活性化センター結いの館調理室で開いた。会員ほか地元住民や奄美市のⅠターン者ら計12人が参加。夏の日常食となった発酵飲料の作り方を学ぶととともに、祭事や神事に供えられる「神酒(みき)」の継承へ願いを込めた。

 講座は食の伝承を目指し村内の集落や学校で開催され、郷土菓子のはったい粉餅などさまざまな伝統食の作り方を継承。ミキ作りは、奄美地区生活研究グループ連絡協議会などが編集した地場産食材によるレシピ集を基に、会員のほか調理経験がある地元参加者らが協力し進められた。

 桑野会長(53)は開講にあたり、宇検集落などではミキが、ノロの祭事が行われるアシャゲで集落民に配られた行事食であったことを紹介。材料のイモがサンゴ製の道具でおろされたなどを説明し、地元住民の会員や参加者らからは当時を懐かしむ声があった。

 講座では材料に、米粉(うるち米)、砂糖(粗糖)、水、サツマイモ汁を用意。沸騰させた鍋を用いて、かき混ぜる作業などを交代で行いながら、順に調理を実施。サツマイモの汁を入れてかき混ぜ、容器に移して一晩寝かすまでの各工程を学んだ。

 奄美市名瀬の川上晃生さん(34)=奄美博物館=は「博物館ではミキなどの食文化も扱っているが、講座では代々変わらない作り方を学べた。継承や周知のためにも良いイベントだと思う」と話した。

 桑野会長は「自身が作りたい時に学ぶ機会がなかったという経験もあり、身近な食材で作れる行事食として講座を開いた。次世代に継承できるよう、今後も多くの人に伝統食を作っていただく場として開催を続けたい」と述べた。