陳列された商品を前に「あしたのえがお」の利用者と職員たち

役目を終えたパラグライダー生地を使って生まれ変わったバッグたち
奄美市名瀬真名津町の就労継続支援B型事業所「あしたのえがお」と地域の作家らが連携して開発した奄美発の循環型アップサイクル就労支援ブランド「Nu da Lion(ぬーだりょん)」の販売が8日、同事業所で始まった。利用者の就労機会の創出を目的に立ち上げた商品ブランドで、使われなくなった大島紬の糸や着物、パラグライダーの生地などの廃材が、遊び心のあるスマートな雑貨に生まれ変わっている。
事業所は2023年に発足し、放課後デイサービスなどを手掛ける㈱ふるサポート奄美(園田明代表取締役)が運営している。ぬーだりょんは島の方言で「なんだろう?」の意味。不要になった着物や廃生地、島の木材といった資源を地域から譲り受け、地元ハンドメイド作家らと協力して製品化を進めてきた。
商品は、着物や端切れを機織りで裂(さ)き織りして制作したティッシュケースやトイレットペーパーホルダー、役目を終えたパラグライダーの生地を縫製したポシェットや手提げバッグ、島で育った廃木材を使ったスプーンや食器類など、100点以上が棚に陳列。シルクスクリーンで刷り上げたTシャツやくつ下、フォトフレームなどの商品も並んでいる。
作業は、平日の午前と午後の計4時間半ほど。利用者は機(はた)織りのほか、パラグライダー生地の解体や木材の研磨、商品の梱包などを手作業で担当。プロジェクトに着手してからは、近隣では機織りの音が響く事業所として知られ、パラグライダー協会では、材料となる生地の最後を終える聖地として売り出そうとの機運も高まっているという。
利用者の西真幸さん(49)は、「商品ができるとすごくうれしい。もっと作れるように頑張りたい」と前向きだ。管理者の大野力さんは「どれも一点もので、心がこもってる」と薦めている。
園田代表は「障がい者の仕事といえば内向きな仕事が多いが、出来る限り外にPRできる仕事をと努めてきた」と強調。「生きる喜び、これからの希望につながる仕事として、地域と一緒にブランドを発信していければ」と話していた。
商品は同事業所のほか、協力作家のアトリエ・ケイティ(長浜町)、トルトゥーガ(末広町)でも購入できる。

