新首長インタビュー

無投票再選の安田奄美市長

 

(やすだ・そうへい)東京大学法学部卒。コンサルティング会社員、松下政経塾、青少年育成を支援するNPO法人職員、環境保全・リサイクル推進のNPO法人理事。2011年11月から21年3月まで奄美市議を3期(9年半)務めた。奄美市名瀬小俣町。当選2回。

 

 

 

特色ある発展、官民連携で
稼ぐ地域づくりに拍車

 

 

 

 任期満了に伴う奄美市長選は9日告示され、安田壮平氏(46)が無投票で2期目の当選を果たした。「明るくやさしく風通しのよいなつかしい未来都市・奄美市」をキャッチフレーズに、稼ぐ、守る、育てる―の地域づくりなどの政策を掲げ、2期目に挑む。1期目で築いた実績、培った基盤を踏まえ、次の4年間にどう取り組むのか。意気込みを聞いた。

 ―一夜明けて率直な気持ちは。
 「今後やるべき仕事、取り組む課題はたくさんある。1期目よりやり方、進め方、説明の仕方を含めて改善し、レベルを上げてやらなければならない」

 ―1期目との心境の変化は。
 「分からないことも多々あり、慎重に慣例を学び進めてきた。ある程度はつかめてきた。今後はどれだけ殻を破り、自分のカラーを出せるか。職員や議員と相談し、関係づくりを含め、いろんな点で新たな挑戦をしたい」

 ―無投票をどう受け止める。
 「結果としてはそれほど関心が高まらなかった。4年間の施策の成果などが見えない、分かりにくい状況かなと。幅広く声を聞く機会をどうやって持っていくのか。考えなければならない」

 ―4年間、強調できる実績は。
 「まずは官民連携。いろいろと取り組みが進んだ。子育て支援の充実、デジタルの活用、市役所へのアクセスがしやすくなったかなと思う」

 ―2期目に優先すべき課題は。
 「稼ぐ地域づくり。そこは(1期目と)変わらない。経済的に豊かな地域をつくればいろんな課題の解決につながる。市が優先して取り組む人口減少対策についても、移住定住を促進しながら引き続き考えたい」

 ―観光振興どう進める。
 「受け入れ環境の充実とともに(景観問題など)住民とも軋轢が生じてきている。まずは住民の生活・安全を守ることが第一。(その上で)梅雨や年末年始の時期などの、年間を通じた誘客も進めたい。郷友会とも連携し(関係人口創出に向けた)パートナーとして仕掛けていきたい」

 ―公約に共同キャンパス構想を掲げる。
 「鹿児島大学がプロジェクトを進めている。鹿児島大学のスキームを活用し、講座提供などの周辺環境を含めて考えたい。(奄美大島の)5市町村にも声掛けし、準備・調整している」

 ―笠利、住用はどうする。
 「笠利はリゾート的で、宿泊需要が多い。伝統や歴史を重んじる地域で、集落と観光との共生が一つのテーマ。住用は世界自然遺産のコアゾーンを抱える地域で、点では頑張っているが、線から面へと幅広い活用が必要。宿泊の誘致も大事だ」

 ―合併後の市政は「均衡ある発展」を掲げてきた
 「(1期目は)均衡かつ特色ある発展を掲げた。合併直後は課題やニーズを満たすために均衡が必要だった。ある程度ベースはできた。これからは、地域にあった幸せ、達成感の在り方を目指して、民間が考え、官民が連携して10年計画でやっていきたい」
(聞き手・青木良貴)